【レンジャー】エアコンの風が弱い原因は?エバポレーター取り外し清掃!日野 2KG-FC2ABA A05C 中型 修理事例

自動車整備・修理
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日野 レンジャー【現行車】エアコンの風が弱いという事で、エバポレーターを取り外して掃除した修理をご紹介します。

この型式のレンジャーは、はじめてのエバポレーター取り外しになります。説明不足などもありますがご了承ください。

暑い時に、エアコンの風が全然出ないのは大変です。

もちろん冬ならヒーターの風が出ないという事ですね。

暑くても、寒くてもどちらにしても風が出ないのは困りますよね。

1日でも早く修理して、熱中症などにならないよう注意しましょう。

とはいえ、トラックの修理費用ってすごく高いですよね。

自分で修理が出来るなら部品代だけで済みますが、無理は禁物です。

自分で修理が出来ない場合は、車屋さんに依頼して下さいね。

車屋さんにも修理の参考にして頂けたら嬉しいです。

GAM
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整備士歴27年の私が、皆さんのお役に少しでも立てればと思いこの記事を書きました。

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修理対象車両情報・依頼内容・修理費用

修理対象車両情報:日野 レンジャー 2KG-FC2ABA A05C R01/05 95000km

依頼内容:エアコンの風が弱い

修理費用:54800円+税

GAM
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依頼内容の修理費用は高いですか?それとも安いですか?

なぜ、このような金額になるのかを作業内容や修理方法を交えて解説していきたいと思います。

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車両故障診断・原因

それでは、故障診断していきます。

エアコンの冷えには問題なく冷たい風も出ており、低圧配管もしっかり冷えています。

風量のスイッチを切り替えて状態の確認します。

風量最大で正常な時の1/4ぐらいの風量しかありませんね。

ブロワーモーターはしっかり作動している音もします。

内外気の切り替えしても、風量の変化はありません。

次にエアコンフィルターのつまりを確認します。

【レンジャー】エアコンフィルターの場所

ボンネットを開けたところにあります。

手前のフィルターが【外気フィルター】です。

外気フィルターを外すと下側に【内気フィルター】があります。

内気フィルターは手前に引き出すと外れます。

原因

フィルターの詰まりはありませんでしたので、原因はその先のエバポレーターが詰まっていると思われます。

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作業内容・修理方法

エバポレーターの取り外しに向けて作業をしていきます。

ブロアーユニット取り外し

左下のカバーを取り外します。

このカバーは、ヒューズボックスカバーにもなっています。

左上がヒューズホルダーになっています。右下に見える白い部分がブロアーユニットですが、まだカバー類を外さないとだめですね。

左上のカバーを外します。6mmのボルト2本を外しカバーを外します。

真ん中下のポケットカバーを外します。

この6mmのボルトを外します。

次にESスタート(坂道発進補助装置)が付いているカバーを外します。

ここに隠れている6mmのボルトを外すと、ポケットカバーが外れます。

真ん中のスイッチパネルを取り外します。

6mmのタッピングボルトを2本外すと、ポケットカバーベースが外れます。

ブロアーユニット前のダクトを外します。

ピン2本で取り付けられています。

カバー類の取り外しが完了しました。

ブロアーユニットは、ボンネットを開けた所のボルト3本を外します。

ブロアーモーターのカプラーには、こんなカバーが付いています。

爪を解除してやれば外れます。

このボルトを外せばブロアーユニットがフリーになります。

これだけでは、ブロアーユニットを外す事ができません。

このハーネスカバーが邪魔で取れません。

カバーだけ外して、ハーネスをフリーにします。

ハーネスを1束ずつ、かわしてやればブロアーユニットを外す事ができます。

ハーネスの長さに余裕がないので、ギリギリ外れるという感じですね。

ここまで外したボルト類です。

ブロアーモーター取り外し

ブロアーユニットを取り外します。

ブロアーモーターの取付けネジT25を3本取り外します。

これで、ブロアーモーターが外れます。

ブロアーモーター 純正品番87104-EV060 DENSO品番116360-4640

↓エルフの内張に多用されているトルクスネジT25を外す工具↓

↑トルクスドライバーは必須工具なので是非購入を!↑

ブロアーモーターを交換する時は、ヒーターレジスタもセットで交換するのがおすすめです。

ヒーターレジスタは赤丸の部分に付いています。

ヒーターレジスタ 純正品番87318-EV080 DENSO品番246810-7050

エバポレーター取り外し

エバポレーターを取り外すのでクーラーガスを抜きます。

エアコン修理にはマニホールドゲージが必須品ですね。

↓マニホールドゲージはこちらです↓

一度自分で使えば、工具代は浮きますね

クーラーガスを抜いたあとは、各配管を外します。

配管が外れたらエキスパンションバルブの4mm六角ボルトを取り外します。

このアストロさんの工具が便利です↓

↑4mmロングヘックス六角ソケット差込角9.5sq↑

↓スイベル式のショートラチェットがおすすめ↓

↑9.5sqでいつものソケットが使えます↑

エキスパンションバルブ 純正品番88515-EV040 DENSO品番447500-4930

エキパン取付けボルト 純正品番SZ010-05118 DENSO品番949046-3100

エキスパンションバルブは引っ張れば外す事ができます。

取り外した配管類になります。

赤丸の所に、エバポレーターカバーのネジが隠れているので必ず取り外してください。

各カプラーを取り外してから、プラスネジを外してエバポレーターカバーを外します。

↓GAMと同じ物は廃盤みたいです…90度のクリップリムーバーがすごい便利ですよ↓

↑これがあれば、奥まったツメなど外しやすいです↑

エバポレーターカバーが外れました。

カバーを外すと、この様になっています。

カバーを外すと、よく防水パッキンが外れるので注意してください。

エバポレーターをスライドして取り外します。

取り外した【エバポレーター】になります。これでは、風が通らないのも納得できますね。

ここまで取り外したネジ類になります。

ここまで外したカバー類です。

エバポレーター洗浄

目詰まりしたエバポレーターを洗浄していきます。

エバポレーターやコンデンサーを清掃するのに役立つのがパルスガン

一度使うと、もう使わずにはいられなくなりますよ

↓しつこい油汚れもバッチリ落ちます↓

↑価格も安くて大容量ですのでガンガンつかえます↑

こちらが洗浄前のエバポレーターです。見れば見るほど、ひどいつまり具合ですね。

こちらが、洗浄後のエバポレーターになります。スッキリときれいになりました。

ある程度乾いたら、エバポレーターを組付けしていきます。

エアコン配管のOリングは、再使用不可なので必ず交換をしましょう。

使用したOリングは、NZ-1が2個・NZ-2が1個・NZ-3が3個の計6個使用しました。

↓GAMが愛用しているOリングセット↓

↑あると安心エアコン修理の必須品↑

あとは、元通りに復元して組付け作業は完了です。

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クーラーガスチャージ

新しいクーラーガスを入れていきます。

マニホールドゲージを取付けて準備します。

↓エアコン修理入門セット↓

マニホールドゲージと真空ポンプのセットで購入がお得ですね

レンジャー冷媒充填量

冷媒充填量450g

冷媒補充時の注意・・・泡消え後100±50g補充して下さい。

クーラーガスを入れる前に、配管内の空気を抜きます。

↓クーラーガスを入れるため、配管内の空気を抜く工具です↓

↑この工具が、真空ポンプです↑

【クーラーガス】【クーラーオイル&防錆剤】【カーエアコン用添加剤】をいれます。

↓クーラーガスはこちらです↓

↑GAMが調べた最安クーラーガス↑

↓クーラーオイル&防錆剤↓

↑蛍光剤入りですので、重宝しています↑

↓GAMおすすめのカーエアコン用添加剤↓

↑入れるだけで【-2℃下がる】素晴らしい添加剤↑

↓使っている方もたくさんいる売れ筋のチャージホース↓

↑ガスメータ付きで値段も手頃なのでおすすめ↑

現在の外気温度は・・・32℃です。

外気温度が高いため、マニホールドゲージの数値は若干高めです。

低圧・高圧ともに数値は安定しております。

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作業後の吹き出し口温度

それでは、最後にエアコンの吹き出し口の温度を測定します。

温度最冷、風量最大、内気循環、前向きで測定します。

測定結果は・・・9℃です。

よく冷えています。私的には9℃以下になればベストな冷え具合だと思います。

↓デジタル温度計なら便利ですね↓

↑売れ筋のデジタル温度計です↑

あと、忘れてはいけないサイドコンデンサーの清掃があります。

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サイドコンデンサー清掃

ほこりや泥などで詰まると、クーラーガスの冷却性能が落ちてクーラーの冷えが悪くなるので定期的に水洗いなどをするのがいいですよ。

場所は、赤丸の部分ですね。

これがサイドコンデンサーになります。裏側にはファンが付いています。

水道の水圧で十分ですので、コンデンサーを水洗いしておきます。

ホコリや土など多い現場で使う車両は、週に一度は水洗いしてください。エアコンの冷えが断然よくなります。

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この記事を参考に作業する上での注意点

この記事は、整備書にない手順・方法や私自身のオリジナル修理・整備方法なども書いておりますので作業される場合はすべて自己責任なりますので注意してください。

次に、今回の参考修理費用と部品金額になります。

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参考修理費用・部品価格

部品価格:Оリング 250円×6個

     クーラーガス 1500円×3本

     クーラーオイル(蛍光剤入)1800円

     添加剤 4000円

部品価格:合計 11800円

作業工賃:故障診断・各カバー脱着・エバポレーター脱着・各配管清掃一式 35000円

     真空引き・ガスチャージ 8000円

作業工賃:合計 43000円

参考価格:部品価格+作業工賃=合計 54800円+税です。

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今回紹介した工具・用品のまとめ

↓マニホールドゲージはこちらです↓

一度自分で使えば、工具代は浮きますね

エバポレーターやコンデンサーを清掃するのに役立つのがパルスガン

一度使うと、もう使わずにはいられなくなりますよ

↓しつこい油汚れもバッチリ落ちます↓

↑価格も安くて大容量ですのでガンガンつかえます↑

↓GAMが愛用しているOリングセット↓

↑あると安心エアコン修理の必須品↑

↓エアコン修理入門セット↓

マニホールドゲージと真空ポンプのセットで購入がお得ですね

↓クーラーガスを入れるため、配管内の空気を抜く工具です↓

↑この工具が、真空ポンプです↑

↓クーラーガスはこちらです↓

↑GAMが調べた最安クーラーガス↑

↓クーラーオイル&防錆剤↓

↑蛍光剤入りですので、重宝しています↑

↓GAMおすすめのカーエアコン用添加剤↓

↑入れるだけで【-2℃下がる】素晴らしい添加剤↑

↓使っている方もたくさんいる売れ筋のチャージホース↓

↑ガスメータ付きで値段も手頃なのでおすすめ↑

↓デジタル温度計なら便利ですね↓

↑売れ筋のデジタル温度計です↑

今回、使用した工具をかんたんにご紹介します。

↓GAMと同じ物は廃盤みたいです…90度のクリップリムーバーがすごい便利ですよ↓

↑これがあれば、奥まったツメなど外しやすいです↑

このアストロさんの工具が便利です↓

↑4mmロングヘックス六角ソケット差込角9.5sq↑

↓スイベル式のショートラチェットがおすすめ↓

↑9.5sqでいつものソケットが使えます↑

↓この首振りが絶妙なオフセットエクステンションバー↓

↑150mm使用しました。セット購入がめっちゃお得です↑

↓おすすめのウォーターポンププライヤー↓

↑次に新しいのを購入するなら【クニペックス】ですね↑

↓GAMは常に2本持っています↓

↑万能タイプの2.5×100が一番使いやすいですね↑

↓メッチャ切れるおすすめニッパー↓

↑少ない力でスパッと流石クニペックス↑

↓普段見えない向こう側!検査ミラー!↓

↑ミラー倍率が2倍で良くみえます↑

↓エルフの内張に多用されているトルクスネジT25を外す工具↓

↑トルクスドライバーは必須工具なので是非購入を!↑

GAMの記事はいかがでしたか?

皆さんのお役に少しでもたてましたか??

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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コメント

  1. 吉田 より:

    先の相談ではお世話になりました。
     使用している車両と同型の作業という事で大変参考になりました。エバポレーターの掃除をディーラーの電装屋さんにやってもらいましたが、いまいち冷えが弱くて困り、その後添加剤を入れたところ冷えが多少改善して12℃位になりました。が、それ以上は下がらず諦めています。
     エキパン等の不具合をご指摘いただきましたが、電装屋さんいわく異常無し…とのこと。もう諦めました。
    丁寧に返信とご意見をありがとうございました。

    • GAM より:

      ご丁寧な返信ありがとうございます。
      エキパンは異常なし…。だったんですね。
      それでも添加剤が効いたようでよかったです。
      今回は少しでもお役に立ててよかったです。今後ともよろしくお願いします。

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