ブレーキの利きが悪く感じたり、点検で交換をすすめられたときに、まず気になるのが交換にかかる費用です。
特にオートバックスでのブレーキパッド交換費用がどのくらいか、他と比べて高いのか安いのかを知りたい方は多いのではないでしょうか。
この記事では、オートバックスでのブレーキパッド交換にかかる料金を中心に、イエローハットやディーラーとの比較、ブレーキパッド交換が安いところを見つけるためのポイントを詳しく解説しています。
また、ブレーキディスクの交換費用についても触れており、整備にかかる全体的なコストの把握に役立つ内容です。
さらに、当日中に交換できるかどうかや、持ち込みパーツへの対応といった実際の利用シーンにも踏み込んで紹介しています。
ブレーキまわりの整備に不安がある方も、この記事を読めば自分に合った交換先や予算感がつかめるはずです。
安全・安心なカーライフを送るために、ぜひ参考にしてみてください。
- オートバックスでのブレーキパッド交換の費用相場がわかる
- 他店(イエローハット・ディーラー)との料金比較ができる
- 当日交換の可否や対応スピードが理解できる
- 持ち込みパーツ交換の対応状況が確認できる
ブレーキパッドとは?ディスクブレーキの仕組みを初心者向けに解説

ブレーキパッドは走行とともに摩耗(すり減り)していく消耗品です。
パッドの素材は摩擦に強い特殊な材質(摩擦材)ですが、使うほど薄くなり、一定の厚みを下回ると制動力が低下するため交換が必要になります。
ブレーキパッドが極端に薄くなると、安全な制動距離を保てなくなったり、ブレーキディスクを傷めたりする恐れがあります。
したがって定期的な点検と交換が欠かせない部品なのです。
なお、ブレーキディスク(ローター)はブレーキパッドと対になって働く金属円盤で、パッドと同様に走行距離に応じて磨耗します。
ただしパッドに比べ寿命が長いため、パッドの交換2回に1回程度の頻度で交換や研磨を検討するのが一般的です(詳細は後述)。
ブレーキパッド交換の目安時期と症状(交換サイン)

ブレーキパッドはどのくらいで交換すべきか、また劣化するとどんな症状が出るのでしょうか。
メーカーや車種、運転方法によって差はありますが、以下が一般的な目安です。
走行距離の目安
約3万〜5万km走行ごとに要点検・交換が推奨されます。
例えばイエローハットでは「走行距離30,000kmごとの点検または交換」を勧めており(引用:イエローハット公式)、オートバックス店舗の一例では「50,000kmまたは残り摩材厚さ2mm」が交換基準とされています(引用:オートバックス大河原公式)。
交通状況やブレーキの使い方によっても寿命は変わりますが、5万km前後を一つの目安に考えると良いでしょう。
パッド残量(厚み)
新品ブレーキパッドの厚さは概ね10〜12mm程度ですが、残り3mm前後になったら交換時期です。
車検や点検でパッドの厚みが指摘された場合は早めの交換を検討してください。
ディスクブレーキ車の場合、ホイールの隙間から目視できることもあります。
異音の発生

「キーキー」という高い音がブレーキ操作時に聞こえる場合、ブレーキパッドの摩材が減ってきたサインであることが多いです。
パッドには摩耗限度になると音で知らせる金属片(ウェアインジケーター)が付いているものがあり、この音が出始めたら交換を検討しましょう。
一方、「ゴー」「ガリガリ」といった金属的な摩擦音がした場合は、パッドが限界を超えて摩擦材が無くなり、金属の土台部分がブレーキディスクに接触している可能性があります。
この状態になるとディスクが削れて深い傷が付き、後述のようにディスク交換まで必要になるケースもあります。
ブレーキの効きの低下
パッド摩耗が進むと、ブレーキペダルを踏んだ際の制動力が以前より弱く感じることがあります。
踏み込みが深くなったり停止距離が伸びたりするのは危険な兆候です。
ただし、ブレーキフルード(ブレーキオイル)の不足やエア噛みなど他の要因でも効きは悪くなるため、一概には断定できません。
いずれにせよ異変を感じたら早めに点検しましょう。
警告灯の点灯

一部の車種にはブレーキパッドの残量低下を検知する警告灯があります。
ブレーキ警告灯が点いた場合、ブレーキフルード不足かパッド残量低下の可能性がありますので、すぐ確認が必要です。
交換を放置するとどうなる?リスクは?
ブレーキパッドの交換サインを無視して放置すると、重大なトラブルに発展します。
パッドの摩擦材が完全に擦り切れると、本来摩擦材が接触するブレーキディスクに金属の土台部分が直接当たり始めます。
金属同士がこすれ合うためディスク表面に深刻な傷が付き、ディスク自体の交換が必要になることもあります。
つまりパッド交換を怠ると、後でディスク交換という余計な出費が発生してしまうわけです。
さらに、ブレーキパッドが完全に摩耗すると十分な制動力を発揮できず、最悪の場合ブレーキが効かなくなる恐れもあります。
こうした安全上・経済上のリスクを避けるためにも、「おかしいな」と感じたら早めに整備工場やカー用品店で点検・交換してもらいましょう。
↓ブレーキパッドなどの厚みを測るならコレ↓
ブレーキパッド交換にかかる費用の相場と内訳

ブレーキパッド交換の費用は「部品代(ブレーキパッドの値段)+工賃(作業費)」の合計です。
交換を依頼する先によって費用は多少変動しますが、全国的なおおよその相場は以下の通りです。
ブレーキパッド本体の値段
車種やグレードによって異なりますが、左右セット(1台分片軸)で約5,000〜15,000円が一般的な価格帯です。
軽自動車用なら数千円台後半からありますが、ミニバンやSUV、大型セダン用では1万円を超える商品も珍しくありません。
また、純正品(メーカーOEM)か社外品(アフターマーケット品)かによっても値段が異なります。
社外品は純正より安価なものが多く、性能にこだわらなければ社外ブレーキパッドを選ぶことで費用を抑えることも可能です(※信頼できるメーカー品を選ぶことが重要です)。
工賃(作業料金)
ブレーキパッド交換作業自体の工賃は、左右2輪(フロント一式またはリア一式)で5,000〜8,000円程度が目安です。
具体的な金額は店舗によりますが、カー用品店では2輪分で6,000〜7,000円前後、ディーラーでは若干高め(同じ内容で1〜2万円程度請求されるケースの場合も)です。
輸入車や大型車は作業が複雑だったりパッド自体が大きかったりするため、工賃が1万円超になることもあります。
以上を合計すると、一般的な国産乗用車のブレーキパッド交換費用は概ね1万円台後半(約12,000〜20,000円程度)に収まるケースが多いです。
例えば「軽自動車なら総額1万円前後、普通車で1.5万円前後、ミニバン・SUVで2万円超もありうる」というイメージです。
ただし高性能ブレーキを備えたスポーツカーや輸入車では部品代だけで数万円することもあり、総額3〜4万円以上を見込んでおく必要があります。
いずれにせよ車種が大きくなるほど部品代・工賃とも高くなる傾向があります。
一度に交換するのは通常前輪か後輪のどちらか一軸分です。
前後とも同時に摩耗するとは限らず、一般的にフロントブレーキの方が減りが早いため、先にフロント2輪のパッド交換が必要になる場合が多いです。
交換費用の見積りを見る際は、「片軸(2輪)分の価格なのか、4輪トータルなのか」を確認しましょう。
↓ブレーキパッドが安い!ネットならこの価格で買える⁈↓
オートバックスでのブレーキパッド交換費用とサービス内容

カー用品大手のオートバックスは全国展開しており、ブレーキパッド交換も多くの店舗で対応しています。まず、オートバックスでのブレーキパッド交換費用の目安を確認しましょう。
工賃(オートバックス)
オートバックス公式サイトによれば、ブレーキパッド交換のみ実施する場合の工賃は「2ヶ所(左右2輪)につき税込5,500円~」と案内されています(引用:オートバックス公式)。
これは標準的な国産車の場合の最低料金で、車種や作業内容によっては工賃が上がることもあります。
大型車や輸入車だと2輪で1万円前後の工賃がかかる場合もあるようです。
とはいえ工賃自体は他社と比べても標準的な水準で、特別高額ということはありません。
部品代(オートバックス取扱品)
オートバックスでは純正互換の社外ブレーキパッドをはじめ、多数のパッド製品を取り扱っています。
価格帯は車種にもよりますが、おおむね7,000〜15,000円ほどが中心です。
比較的安価なノーマルパッドから、ダスト(ブレーキ粉)低減タイプ、スポーツ走行向け高性能パッドまで揃っており、予算や用途に応じて選択可能です。
店頭スタッフに相談すれば車種に合った適切なパッドを提案してもらえます。
以上から、オートバックスのブレーキパッド交換費用(総額)は、一般的な国産車であれば部品代+工賃込みで概ね1万3千〜2万5千円前後が目安といえます。
例えば「工賃5,500円+パッド代8,000円=13,500円」程度で収まるケースが多いでしょう。
もちろん車種や選ぶパッドにより変動しますので、正確な料金は店舗で見積もりを取ることをおすすめします。
オートバックスは予約なしでも当日交換できる?対応スピードは
「突然ブレーキから異音がした」「今日中にパッドを替えたい」といった場合、オートバックスで当日交換してもらえるか気になるところです。
結論から言えば、オートバックスでは予約なしの飛び込みでも当日対応可能な店舗が多いです。
実際、「急ぎだったが在庫のあるもので即日対応してもらえた」という利用者の声もあります。
ただし、確実にその日に作業してもらうには事前に在庫確認と予約をしておくのが安心です。
オートバックス各店は国産車向けの一般的なブレーキパッドを在庫していることが多く、適合さえ合えば即交換が可能です。
待ち時間も作業自体は30分〜1時間程度なので、その場で完了します。
予約無しでも対応可能とはいえ、週末や繁忙期はピット(作業場)が混み合っていて待たされる場合もあります。
スムーズに交換してもらうために、電話やWebで事前予約し、「車種・年式」「希望するパッドの種類」などを伝えておくと良いでしょう。
在庫が無いパッドでも取り寄せ可能な場合がありますが、その際は日数がかかるため早めの連絡が吉です。
オートバックスでは持ち込みブレーキパッドの交換はできる?
ネット上では「オートバックスはブレーキパッドの持ち込み交換が可能」といった情報も見かけますが、実際には店舗ごとに対応が異なるようです。
筆者が実際にオートバックスの3店舗に問い合わせたところ、いずれの店舗も『ブレーキパッドの持ち込み交換は行っていない』との回答でした。
この結果から考えると、少なくとも一部のオートバックス店舗では持ち込み交換は非対応である可能性が高く、全体として「原則的に持ち込み交換には対応していない」と考えられます。
ただし、ネット上には「交換してもらえた」という声もあるため、店舗によっては例外的に対応している可能性もあります。
どうしても持ち込みでの交換を希望する場合は、事前に最寄りの店舗に電話などで問い合わせて確認することをおすすめします。
↓ブレーキのピストン戻しの工具はこれが激安!↓
イエローハットでのブレーキパッド交換費用と特徴(オートバックスとの比較)

カー用品店としてオートバックスと双璧をなすイエローハットでも、もちろんブレーキパッド交換は可能です。
基本的なサービス内容や料金はオートバックスと大きくは変わりませんが、いくつか特徴を押さえておきましょう。
工賃(イエローハット)

イエローハット公式のピットメニューによれば、ブレーキパッド交換工賃は「左右2箇所交換 税込6,600円〜」と記載されています(引用:イエローハット公式)。
これはオートバックスとほぼ同水準(オートバックス税込5,500円~に対しわずかに高い設定)ですが、店舗や車種によって変動する点も同様です。
実際には多くの店舗で2輪あたり6,600円前後となっており、オートバックスとの差はほとんどありません。
部品代(イエローハット取扱品)
イエローハットでも各種ブレーキパッドを販売・在庫しています。
価格帯はオートバックスと重なる部分が多く、安価なものは5,000円台から、輸入車向けや高性能品では2万円近くするものまで幅広いです。
純正同等品から低ダストタイプへの交換など、要望に応じて提案を受けられる点も同じです。
部品の持ち込み交換についても店舗毎の裁量ですが、対応可能なケースがあるようです。
サービス面
イエローハットも全国に店舗があり利便性は高いです。
作業時間も30分程度と短く、こちらも予約なしの当日交換に対応してもらえる場合が多いでしょう。
オートバックスとの違いとして、割引キャンペーンや会員向けサービスで差別化を図っている店舗があり、時期によっては工賃割引やパッド特価セールなどで費用を抑えられる可能性があります。
また、一部のイエローハット店舗では後述のブレーキディスク研磨サービスを提供しており、ディスク交換を回避して安く済ませられる場合がある点は特筆すべきメリットです。
以上を踏まえると、ブレーキパッド交換費用自体はオートバックスとイエローハットで大きな差はありません。
強いて言えば、「近くにある店舗」や「その時点でキャンペーンを行っている方」を選ぶ方が賢明でしょう。
どちらの店舗も事前に問い合わせれば見積もりや在庫確認に応じてもらえるので、不安な場合は気軽に相談してみてください。
ディーラーでのブレーキパッド交換費用(チェーン店との比較)

自動車メーカー系のディーラー(正規販売店のサービス工場)でもブレーキパッド交換はもちろん可能です。
ディーラー整備は高いというイメージがありますが、実際のブレーキパッド交換費用はどの程度なのでしょうか。
一般的に、ディーラーでの交換はカー用品店より割高になる傾向があります。
その理由は ①純正部品を使用するため部品代が高め、②整備士の工賃単価がカーショップより高めに設定されている ことなどが挙げられます。
具体的な価格は車種によりますが、例えばホンダ・フィットの前輪パッド交換で「ディーラー約16,000円、オートバックス約13,000円」とする事例も報告されています(参考:carview!公式)。
また、他の車種では「ディーラーだとパッド交換で2〜2.5万円ほどかかった」という体験談も見受けられます。
カー用品店で1.5万円前後の作業が、ディーラーだと2万円超になるケースは珍しくないようです。
もっとも、ディーラーでの作業には純正部品ならではの安心感や整備保証など、価格以外のメリットもあります。
メーカー指定部品のためフィーリングや耐久性において安心できる、車検や点検と同時に頼めば一括で管理してもらえる、といった点はディーラー整備の強みです。
また、新車購入直後の初回車検まではメンテナンスパックにブレーキパッド交換が含まれている場合もあります。
費用重視であればカー用品店に軍配が上がりますが、車の状態を総合的に見てもらいたい場合や、メーカー保証との兼ね合いを考えるとディーラーで交換する選択も一概に否定はできません。
以上のことから、「費用を抑えたいならカー用品店(オートバックスやイエローハット)」、「多少高くても確実な整備を求めるならディーラー」という住み分けになります。
実際には整備工場(街の修理工場)など他の選択肢もありますが、価格帯はカー用品店と同程度かそれ以下の場合もあり、探せばブレーキパッド交換が安いところも存在します。
とはいえ、信頼性やアフターサービスも含めて考えると、大手チェーンかディーラーに依頼するのが初心者には安心でしょう。
ブレーキディスク(ローター)交換が必要なケースとその費用目安

最後に、ブレーキディスク(ブレーキローター)についても触れておきます。
ブレーキディスクはブレーキパッドとセットで摩擦を生み出すパーツで、こちらも走行により少しずつ摩耗・劣化します。
一般的にディスクはパッドほど頻繁には交換しませんが、以下のような場合にはディスク交換や研磨が必要になります。
ディスクの厚みが規定値以下
車にはディスクの使用限度厚さが定められており、これを下回ると新品交換が必要です。
おおむね10万km前後走行するとディスクもかなり薄くなるため、この頃に交換を検討するケースが多いです。
点検で「ディスク要交換」と診断されたら早めに対応しましょう。
ディスクの歪み・損傷
ブレーキ時にハンドルやペダルがブルブル振動する場合、ディスクが歪んでいる(偏摩耗や熱変形している)可能性があります。
また、先述のようにブレーキパッドを放置して金属同士が擦れてしまった場合は、ディスク表面に深刻な傷が付きます。
こうした変形・キズの入ったディスクは研磨や交換が必要です。
ブレーキ鳴きが解消しない
パッド交換直後なのにキーキー音が収まらない場合、ディスク面にムラやサビがありパッドと正しく当たっていない可能性があります。
このような時も表面研磨(ローター研磨)で改善する場合があります。
ブレーキディスク交換の費用

ブレーキパッド以上に車種差・店鋪差があります。
ディスク自体の部品代が高価で、工賃もパッド交換より手間がかかるためです。
イエローハットでの費用に関しては「各店舗にお問い合わせ下さい」となっています。
参考になりますがジェームスでの費用は、店舗により金額差はありますが軽自動車のディスク交換工賃+部品代で1輪あたり11,000円税別〜(2輪で22,000円税別〜)とされております(引用:ジェームス公式)。
したがって前輪2枚を交換する総額は2.2万〜になる計算です。オートバックスやディーラーでも同様に、ディスク交換となれば数万円規模の出費となります。
ただし、ディスクは必ずしも新品交換しなくても研磨(ブレーキローター研磨)で対処できる場合があります。
ディスク研磨とは、特殊な機械でディスク表面を削って平滑に整える作業で、一定の厚み余裕がある場合に限り有効です。
イエローハットではこのディスク研磨サービスを実施している店舗があり、交換を回避できれば1〜2万円程度費用を節約できる場合もあります。
ディスクの状態次第では研磨で再使用可能か判断してもらえるので、交換と言われた場合も「研磨で対応できないか」相談してみると良いでしょう(※ディスクが極端に薄い場合や損傷が酷い場合は交換が必要です)。
↓ブレーキローターとパッドセットが安い!ネットならこの価格で買える⁈↓
ブレーキパッド交換費用オートバックスの相場や対応内容を総括
記事のポイントをまとめます。
いずれの場合も、ブレーキパッドは安全に関わる部品ですので「減っているかな?」と思ったら早めのチェックと交換が大切です。
費用は気になるところですが、放置して他の部品まで交換になれば却って高くつきます。
オートバックスやイエローハットでは無料点検や見積もり相談も受け付けていますので、初心者の方も気軽にプロに相談し、安心してドライブできる状態を保ちましょう。





コメント