ハイエース6型と7型の違いを初心者にも簡単に解説|外観や内装と装備の違いまとめ
トヨタ・ハイエースは200系と呼ばれる現行モデル(2004年登場)で長年にわたり改良が重ねられてきました。
ユーザーの間では、マイナーチェンジや一部改良の節目ごとに「○型(~型)」と番号で呼ぶ習慣があります。
しかし、これはトヨタが公式に定めた名称ではなく、あくまで俗称(愛称)です。
例えば「6型」「7型」というのは200系ハイエースの中でそれぞれ異なる改良モデルを指し、販売時期や仕様の違いを表現しています(分類の仕方は情報源によって多少異なることがあります)。
この記事ではハイエース6型と7型の違いを中心に、初心者にもわかりやすく解説します。
また関連して、5型から6型への変化や7型以降の最新モデル(いわゆる「8型」)についても説明します。
- 6型と7型の発売時期や改良の経緯について理解できる
- 安全装備や燃費性能など技術的な違いについて理解できる
- 外観や内装デザインの変更点について理解できる
- 特別仕様車や今後のモデル展望について理解できる
ハイエース5型から6型へ:どこが変わった?

まずは5型(2017年11月~2020年4月生産)から6型(2020年5月~2021年ごろ生産)への主な変更点を見てみましょう。
5型はトヨタセーフティセンスP(衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報などの安全装備)や新開発ディーゼルエンジン搭載など、安全性・性能が大幅に向上したモデルでした。
6型ではそれを踏まえ、以下のようにさらなる改良が加えられています。
安全装備の強化

車両安定制御機能(VSC)やトラクションコントロール(TRC)、坂道発進補助(ヒルスタートアシスト)、盗難防止アラームといった安全機能は2017年の5型登場時にすでに全グレードで標準化されていました。
6型ではそれに加え、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」の設定範囲が広がり(一部を除き)全車に装備されるようになり、安全性への配慮が一層強化されています。
さらに6型では、従来AT車にオプション設定だったインテリジェントクリアランスソナー(ICS)〈踏み間違い時加速抑制機能。
壁など静止物への接近を検知しブレーキ制御する装置〉や、車両周囲を映すパノラマビューカメラ付きデジタルインナーミラーなど先進装備も追加されています。
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エンジンと燃費の変更

5型でディーゼルエンジンは従来の3.0L(1KD)から新世代の2.8Lクリーンディーゼル(1GD型)に刷新されました。
6型でも基本エンジンは同じですが、燃費表示がより実走行に近いWLTCモード値へ変更されています(法規対応)。
ガソリン車は2014年(4型の一部改良)で4速ATから6速ATへ多段化されており、パワートレインの近代化が図られていました。
外装デザインの変更点

6型ではフロントグリル形状が変更され、5型で外から見えていたミリ波レーダー部がグリル内部に収まってスッキリした見た目になりました。
また、サイドのドアミラー(サイドミラー)の形状も大きく変更されています。
従来は丸みを帯びた横長デザインでしたが、6型ではランドクルーザーに似た縦長の大型ミラーとなり、視認性が向上しました。
このミラー形状の変化は外観上も比較的わかりやすいポイントです。
内装・計器類の改良

運転席まわりでは、5型までは一部グレードでアナログだったメーターが4.2インチTFTカラーのマルチインフォメーションディスプレイ付きに変更され、情報の視認性が向上しました(5型後期の一部改良でDXグレードにもオプティトロンメーターが標準化されています)。
6型ではこのカラー液晶メーターが全車に搭載され、より使いやすくなっています。
また、バックドア上部のハイマウントストップランプ(高位制動灯)は、デジタルインナーミラー装着車に限り、テールゲートの鉄板部分からガラス部へ移動されました。
細かな変更ですが、デザインと実用性の両面でブラッシュアップが図られています。
以上のように、6型は5型のブラッシュアップ版と言えるモデルです。
特に安全運転支援機能の強化と一部デザイン変更(ミラーやグリル)が特徴で、「見た目はほぼ5型と同じだけど中身は着実に進化したモデル」と言えるでしょう。
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ハイエース6型と7型の違い

続いて本題である6型から7型への変更点を解説します。
ハイエース7型は、2022年4月の一部改良モデルとして登場しました(※2021年8月にも小規模な改良がありましたが、国内で一般に「7型」と呼ぶのは主に2022年4月改良モデルを指します)。
7型への改良内容は大きく分けて安全装備、エンジン(ディーゼル車)の改良、そして外観の一部変更です(出典:トヨタ自動車公式ニュースリリース)。
具体的には以下の点が変更されました。
駐車時の安全装備を標準化

パーキングサポートブレーキ(前後方静止物対応)が全車に標準装備されました。
これはインテリジェントクリアランスソナーによる踏み間違い時の自動ブレーキ機能で、6型まではAT車にオプション設定だったものです。
7型では標準化により、アクセルの踏み間違いによる衝突被害を軽減する安全性が向上しました。
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ディーゼル車の燃費向上

ディーゼルエンジン搭載車ではエンジン本体の改良と制御最適化により燃費が約1.2km/L向上し、グレードや駆動方式によって差はありますがWLTCモード燃費で最大で12.5km/Lを達成しました。
これにより「平成27年度燃費基準+15%」をクリアしエコカー減税の対象にもなっています。
エンジン自体は5型から採用された2.8L直4ターボ(1GD型)ですが、環境性能と経済性がさらに改善されています。
排ガス後処理(アドブルー)関連の改善

クリーンディーゼル車に搭載されている尿素SCRシステム用の還元剤「AdBlue(アドブルー)」タンク容量が7.4Lから10.4Lに拡大されました。
タンクが大きくなったことでアドブルーの補充間隔が伸び、日常利用での利便性が向上しています。
また、マルチインフォメーションディスプレイ上にアドブルー残量表示機能も新たに追加されました。
※アドブルーとはディーゼル車の排ガス中の有害物質を浄化するために使う尿素水溶液のことで、定期的な補充が必要です。
フォグランプのLED化(外観の変更点)

7型における外観上もっとも目立つ変化はフロントフォグランプのLED化です。
スーパーGL(バン)およびワゴンGLグレードに標準装備されているフォグランプが、従来のハロゲンからLED仕様に変更されました。
これに伴いフォグランプユニットの形状も小型化され、デザインが刷新されています。
フォグランプ周囲の開口部(フォグベゼル)のアウトライン自体は従来と同様ですが、ランプの見た目が変わったことで6型と7型を見分ける最大のポイントになっています。
実際ユーザーからも「外観で分かりやすい違いはフォグランプ形状(LED化)くらいで、他の外観は同じ」と言われるほどです。
その他の細かな変更

コックピット周りでは、灰皿のイルミネーション(照明)が廃止されました。
またボディカラーでは「ダークブルーマイカメタリック」がラインナップから外されています。
これらは細部の変更ですが、メーカーの生産効率向上や商品ライン整理の一環と思われます。
以上が6型→7型で追加・変更となった主なポイントです。
項目 | 6型(2020年~2021年頃) | 7型(2022年~) |
---|---|---|
安全装備 | Toyota Safety Sense P全車標準化、ICSはAT車オプション | パーキングサポートブレーキ(ICS)が全車標準装備 |
エンジン・燃費 | 2.8Lディーゼル(1GD型)、WLTCモードへ移行 | ディーゼル燃費改善(最大+1.2km/L)、エコカー減税対応 |
AdBlue(尿素SCR) | タンク容量7.4L | タンク容量10.4Lへ拡大、残量表示追加 |
外観 | グリル形状変更、縦長大型ミラー採用 | フォグランプLED化、小型化 |
内装 | TFTカラー液晶メーター標準化 | 灰皿照明廃止、カラーラインナップ一部削除 |
まとめると、「7型では安全装備が手厚くなり、ディーゼル車はよりクリーンかつ経済的になり、見た目ではフォグランプが新しくなった」ということになります。
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7型ダークプライム2と特別仕様車の魅力

ハイエースにはメーカー公式の特別仕様車として「スーパーGL DARK PRIME II(ダークプライムII)」という上級グレードが設定されています(出典:トヨタ公式 ダークプライムII)。
これはベースグレードのスーパーGLをベースに内外装の高級感を高めたモデルで、初代「ダークプライム」は2014年末に登場し、現行の「ダークプライムII」は2018年8月に販売開始されました。
ダークプライムIIは6型・7型の時代を通じて現在も販売されており、ハイエースを検討するユーザーにも人気のグレードです。
ダークプライムIIの特徴は、インテリアを中心に随所で質感を高めている点です。
具体的には・・・
といった具合に、細部までシックな演出がなされています。
外観ではメッキグリルや専用エンブレムなどが奢られ、標準モデルよりも引き締まった印象です。
要するに「標準のスーパーGLでは物足りない人向けに内外装をグレードアップした特別なハイエース」がダークプライムIIなのです。
なお、2025年2月にはハイエース生誕20周年を記念した新たな特別仕様「スーパーGL ダークプライムS」も トヨタから公式に登場 しました(出典:トヨタ公式 ダークプライムS)。

ダークプライムSでは、2.8Lディーゼルエンジン(1GD-FTV)の高出力化(158PS/330Nm)や専用ショックアブソーバーの採用により、走行性能にも磨きがかけられています。
内装・装備もさらにブラッシュアップされており、カーボン調加飾や本革巻きステアリング、専用刺繍ロゴ付きシート、クリアスモーク仕様のLEDヘッドランプ、プラチナサテンメッキのグリル&エンブレムなど、特別感あふれる仕立てになっています。
ダークプライムSは標準ボディ・ディーゼル仕様をベースに展開され、2WD/4WDの両方が設定されています。
項目 | ダークプライムII | ダークプライムS(2025年登場) |
---|---|---|
発売時期 | 2018年~継続販売 | 2025年2月発売 |
コンセプト | 内装の質感向上・高級感演出 | 内外装の豪華装備+走行性能強化 |
エンジン | 標準2.8Lディーゼル(151PS/300Nm) | 高出力化 2.8Lディーゼル(158PS/330Nm) |
サスペンション | 標準仕様 | 専用ショックアブソーバー採用 |
内装装備 | 黒木目調パネル、本革+木目調ステアリング、ブラック天井 | カーボン調加飾、本革巻き4本スポークステアリング、専用刺繍シート |
外装装備 | メッキグリル、専用エンブレム | クリアスモークLEDヘッドランプ、プラチナサテンメッキ加飾、専用エンブレム |
対象グレード | スーパーGL | スーパーGL標準ボディ・ディーゼル仕様(2WD/4WD) |
Dark Prime IIとDark Prime Sの違いを簡単にまとめると、Dark Prime IIは主に内装の高級化が中心だったのに対し、Dark Prime Sではそれに加えて足回りやエンジン性能まで強化された点が特徴と言えます。
いずれもハイエースをより上質で特別な一台に仕上げたいニーズに応えるモデルです。
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ハイエース7型から8型へ:さらなる改良点は?

ハイエース7型(2022年型)以降も、小規模な改良が続けられています。
一般的に「8型」と呼ばれるのは、2024年1月実施の一部改良モデルのことです。
7型登場時には「200系ハイエース最後の改良か?」とも噂されましたが、その後もアップデートが行われました。
2024年の改良(通称8型)では、大きな変更こそありませんが以下のポイントがあります。
新オプション「アースカラーパッケージ」の設定

スーパーGLグレード向けにベージュとアーバンカーキの2色からなる「アースカラー」系オプションが追加されました。
フロントグリルをマットブラック塗装、前後バンパーを樹脂素地(未塗装の黒)仕上げとし、ドアミラーやドアハンドル、バックドアガーニッシュなど各部にメッキ加飾を採用したスタイルが特徴です。
アウトドアシーンに映えるカラーリングで、よりレジャー志向のユーザーにアピールする内容になっています。
ボディカラーの追加

上記アースカラー2色の投入に伴い、標準スーパーGLにアーバンカーキ(くすんだ淡緑)とベージュが新設定されました。
一方で既存色の一部入れ替えも行われています(※ダークブルーマイカメタリックの廃止は前述のとおり7型時点)。
一部装備の充実

バンDXグレードにおいて、従来オプションだったイージークローザー(半ドア自動閉鎖)機能をスライドドアおよびバックドアに設定可能としました。
またスーパーGLではバニティミラー(サンバイザー裏の鏡)や100Vアクセサリーコンセントが標準装備化されるなど、細かな装備充実が図られています。
この2024年改良モデルを受け、ユーザーの間では「これが8型だ」と認識されています。
実際、メーカーからの商品改良発表でも「ハイエース一部改良(新色追加等)」として案内されましたが、専門店やファンサイトでは通称8型と呼んでいます。
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8型以降の展望:フルモデルチェンジは近い?

現時点(2025年)でもハイエース200系は継続生産され、基本デザインや車体構造は2004年デビュー時から大きく変わっていません。
しかし安全装備や環境性能の強化などで年々アップデートを重ね、20年以上にわたり熟成されてきました。
2024年には一部でフルモデルチェンジ(次世代=300系への移行)の噂もありましたが、結果的にマイナーチェンジで乗り切り、200系のロングランは続行しています。
海外ではすでにセミボンネット型の新型モデル(海外名300系、日本ではグランエースとして販売)も登場していますが、国内のハイエースバンに関して言えば公式な後継モデル発表はまだありません。
2023年末の東京モーターショーでは電気自動車版のコンセプト「グローバルハイエースBEVコンセプト」がお披露目され話題となりました。
次期モデルの詳細は不透明ですが、ハイエースほどの商用車ですから信頼性や積載性を重視しつつ電動化対応してくる可能性があります。
いずれにせよフルモデルチェンジが近づけばまた話題になるでしょうが、現行モデルも成熟の極みに達しており、ユーザーにとっては今の7型・8型でも十分に完成度の高い一台と言えます。
ハイエースの6型と7型の違いをわかりやすく総括
最後に記事のポイントをまとめます。
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