ワコーズのエンジンオイルは良くない?噂の真相と評判を徹底解説
「ワコーズ(WAKO’S)のエンジンオイルは良くない」という噂を耳にしたことはありませんか?
高性能オイルとしてプロや車好きから人気のあるワコーズですが、価格の高さや噂の真偽について気になっている方も多いでしょう。
本記事では、ワコーズエンジンオイルの製造元や特徴、ラインナップ、実際の評判を初心者にもわかりやすく解説します。
専門用語もできるだけ補足しつつ、客観的に「良くない」と言われる理由を検証してみましょう。
結論から言えば、ワコーズのエンジンオイルは品質に優れた良い製品ですが、使い方や期待によって評価が分かれる面もあります。それでは詳しく見ていきます。
- ワコーズエンジンオイルが「良くない」と言われる理由の背景
- ワコーズ製品の性能や品質が実際にどうなのか
- 種類ごとの特徴と自分の車種に合うオイルの選び方
- 高性能オイルを使う際の注意点やコスパの考え方
ワコーズエンジンオイルの製造元と特徴

製造元は和光ケミカル(本社:神奈川県小田原市)で、「WAKO’S(ワコーズ)」は和光ケミカルのエンジンオイル・添加剤ブランドです。
1970年代に創業した和光ケミカルは、当初アメリカの添加剤メーカー「Wynn’s(ウインズ)」製品の輸入販売を行っていましたが、のちに自社開発のオイル製造へと乗り出しました。
現在では自動車用潤滑油や添加剤、カーケア用品を自社で開発・製造する国内メーカーとなっています。
なお販売経路も独特で、量販店ではなく営業マンが整備工場などに直接販売するスタイルをとっており、ホームセンターなどではあまり見かけませんが、カー用品店(オートバックスなど)で販売されています。
一般にはやや馴染みが薄いかもしれませんが、プロの間では信頼のブランドです。
特徴①:プロが選ぶ高品質オイル

ワコーズのエンジンオイルはモータースポーツの現場で培われた高性能オイルで、潤滑性能や耐久性が非常に高いことが特徴です。
独自の基油技術として「3Dテクノロジー」と呼ばれる強固な油膜を形成する技術を採用し、さらに「ニューリキッドセラミックステクノロジー」という新開発の潤滑技術によってエンジンを保護しています。
この組み合わせにより低温から高温まで安定した潤滑性能を発揮し、エンジン内部の摩耗や汚れの発生を抑えてくれます。
実際、世界的に有名なMobil1やCastrolなど他社オイルと比較しても、ワコーズオイルは高性能車向けの高い性能を備えていると評価されています。
特徴②:幅広いラインナップ

ワコーズは低粘度の省燃費オイルから高粘度のレーシングオイルまで製品ラインナップが非常に豊富です。
軽自動車やハイブリッド車など一般乗用車向けから、サーキット走行用の競技車両向けオイル、ディーゼル車用オイル、バイク用オイルまで揃っており、用途に応じて最適な製品を選ぶことができます。
後述するように、高年式(古い)エンジン向けの特殊なオイルまで存在します。「潤滑油の総合コンサルタント」を掲げる和光ケミカルらしく、一社であらゆるニーズに対応できるのが強みです。
特徴③:最新規格への対応と独自路線

ワコーズのオイルは品質面で最新の国際規格に匹敵する性能を持っています。
例えば乗用車用オイルの国際規格であるAPI(米国石油協会)やILSAC(国際潤滑剤規格)の最新ランクであるSP/GF-6に相当する性能を有するとされています。
実際、ワコーズの主力オイル「プロステージS」はAPIやILSACの認証をあえて取得していませんが、これは「規格に合わせて添加剤を妥協で入れるより、自社基準で最高のオイルを作りたい」というメーカー方針によるものです。
缶には「Full Synthetic Oil(化学合成油)」と明記され、高性能を謳っていますが、公式の規格認証が無いことを不安に思う必要はありません。
ワコーズ自身が独自の試験で性能を保証しており、実際にSP規格相当の性能を備えていると公表しています。要するに、「規格に縛られず、より良いオイル作りを追求した結果」と言えるでしょう。
ラインナップとグレード:ワコーズオイルの種類

ワコーズのエンジンオイルにはどんな種類(グレード)があるのでしょうか?ここでは主要な製品シリーズと粘度グレードを一覧で紹介します。
エンジンオイルは車種や用途に適した粘度を選ぶことが重要なので、まず粘度表示(○W-○○)の意味を簡単に説明します。
例えば「5W-30」や「10W-40」といった表記はオイルの粘度特性を表し、最初の数字+Wは低温時の粘度(W=Winter:値が小さいほど冬場の低温でもサラサラ)、後ろの数字は高温時の粘度(値が大きいほど夏場など高温でも粘りが保たれる)を示します。
粘度と用途の目安

- 0W-20
低粘度で寒冷地でもエンジン始動性が良く、主に軽自動車やハイブリッド車など燃費重視の車向け。エンジン内部の抵抗が少ないため燃費向上に寄与します。 - 5W-30
標準的な粘度で汎用性が高く、一般的な乗用車からターボ車まで幅広く使用されています。
低温から高温までバランスが良く、高温時の安定性も確保されているため日常用途に最適です。 - 10W-40
やや高粘度で、高負荷のエンジンや空冷エンジン、オートバイなどに適しています。
高温下でも油膜切れを起こしにくく、エンジンをしっかり保護します。
ただし低温時はやや粘度が高いため、寒冷地ではエンジンが暖まるまで重く感じる場合があります。
では、ワコーズの主なオイル製品を見てみましょう。ストリート向けから競技用まで多彩なシリーズがあり、それぞれコンセプトや適合車種が異なります。
プロステージS(PRO-S)シリーズ

ストリートスペックの高性能エンジンオイル。0W-20や0W-30から10W-40まで粘度バリエーションがあり、幅広い車種に対応する万能選手です。
元々は業務用(整備工場向け)の扱いでしたが、現在は1L缶や4L缶で一般ユーザーにも販売されています。JASO規格MA(2輪用オイル規格)も取得しており、オートバイの湿式クラッチにも使用可能なのが特徴です。
実際、多くのバイクショップで「純正オイルの代わり」にプロステージSが使われており、1種類で二輪・四輪問わず小排気量から大排気量までカバーできる信頼のオイルとなっています。
強力な清浄分散剤によるエンジン内部の汚れ防止性能が高く、長期間劣化しにくいロングライフ性能も評価されています。
日常的な街乗りからたまのサーキット走行まで幅広く対応するため、「迷ったらプロステージS」と言われるほど定評があります。
なお完全化学合成油(フルシンセティック)を謳っていますが、前述の通りAPIやILSACの認証はありません。しかしメーカーの説明では「実質API SP/GF-6相当」の性能とのことなので品質面の心配は不要でしょう。
トリプルR(TR)シリーズ

レーシングスペック寄りの高性能オイル。粘度は5W-30や10W-40などがラインナップされており、ストリート走行からスポーツ走行までカバーします。
一部粘度を除きJASO T903(二輪用オイル規格)を取得しており、バイクにも使用可能です。プロステージSよりも耐熱性・耐久性を高めた設計で、サーキット走行など高負荷時にも安定した油膜を維持します。
実際に「レーシングオイルほど頻繁に交換しなくても性能が落ちにくい」との声もあり、走行距離が長くても粘度低下が少ないことが特徴です。
スポーツ走行を楽しみつつ、オイル交換サイクルを長めに取りたいユーザーに向いています。
4CR / 4CR-SR シリーズ

四輪競技専用に開発されたフラッグシップ的オイルです。粘度は10W-50や15W-50など高粘度が中心で、耐熱ダレ性能を極限まで追求しています。
4CRシリーズは公道走行も一応可能ですが、本領はサーキット走行です。JASO規格は取得していないものの「二輪車でも使用可能」とされる高性能オイルで、エンジンの保護性能を最優先にしています。
また上位の4CR-SRシリーズでは100%化学合成油ベースとなっており、より過酷な条件に耐える処方です。
価格も非常に高価ですが、スーパーGTやフォーミュラ車両などトップカテゴリーのレースで培われたオイルでもあり、まさに「お金に見合った性能」を発揮します。
ターボ車やスポーツカーでサーキット走行をする方には最適でしょう。
ZERO20シリーズ

その名の通りSAE 0W-20のみをラインナップする省燃費志向のオイルです。
ハイブリッド車やダウンサイジングターボ車など低粘度指定のエンジン向けに開発されており、API規格およびILSAC(国際燃費向上基準)の認証も取得済みです。
低フリクションによる燃費向上とエンジン保護の両立が図られており、寒冷地での使用にも適しています。
「普段使いの乗用車に0W-20を入れたいけど、せっかくなら良いオイルを」という場合に選択肢となるでしょう。
WR(ダブルアール)シリーズ

耐熱ダレ性能を重視したオイルで、四輪用のWR-Rシリーズと二輪用のWR-Sシリーズがあります。エンジンが高温になっても粘度低下しにくく、油膜を維持して保護することに特化しています。
特に真夏のサーキット走行や連続高負荷走行でオイル温度が上がりやすい場合に力を発揮します。
WR-Sは二輪専用とうたっていますがJASO規格は取得していないため、公道バイクには前述のプロステージSやトリプルRの方が適しています。
ただチューニング車両や空冷バイクなどでオイル温度が非常に高くなるケースでは、このWRシリーズが安心感を与えてくれるでしょう。
タフツーリング(TT)シリーズ

高粘度(例:20W-50クラス)のヘビーデューティーオイルです。
名前の通り長距離ツーリングや重負荷に耐える設計で、主に大型バイクの空冷エンジンやチューニング旧車、またオイルクリアランスの大きい古い設計のエンジンに適しています。
JASO規格を取得済みなのでバイクでも安心です。
オイルの粘度が高いため低温時のエンジン始動やフリクションは増えますが、そのぶんオイル消費が多いエンジンでもオイル上がりを抑え、膜厚を確保できる利点があります。
クラシックカー・バイク愛好家から一定の支持を受けるシリーズです。
マルチロード(MR)シリーズ

DPF装着ディーゼルエンジン専用に開発されたディーゼルオイルです。
JASOのDH-2およびDL-1規格(ディーゼル車用オイル規格)に適合し、粒子状物質捕集フィルタ(DPF)への悪影響を抑えた低灰分処方になっています。
主に業務用のクリーンディーゼルトラックやバン向けで、15W-40などディーゼルに適した粘度設定です。4L缶など市販向けはなく大容量ペール缶のみの供給ですが、整備工場経由で入手可能です。
ディーゼル乗用車の場合はガソリン車と共用のオイル(例えば0W-30のACEA C規格適合品など)を選ぶケースもありますが、ワコーズでは専用品であるMRシリーズを用意している点にメーカーのこだわりが見られます。
アンチエイジングオイル(AAO)

走行距離5万km以上の多走行車向けに開発されたユニークなエンジンオイルです。
粘度は15W-40相当(製品表記は10W-30ですが高負荷対応)で、高年式エンジンやオイル消費が増えてきた車両に適しています。
特徴は、エンジン内部を洗浄する清浄剤とオイル漏れ防止剤を予めブレンドしている点です。
ワコーズの添加剤「エンジンパワーシールド(EPS)」と同様の成分が含まれており、ゴムシール類の膨潤効果でオイル滲み・漏れを防ぐほか、汚れを落としてスラッジの堆積を防止します。
さらに整備時に役立つ工夫として、オイルに紫外線蛍光剤が配合されており、ブラックライトを当てるとオイル漏れ箇所が光るようになっています。
まさにエンジンの「アンチエイジング(老化防止)」を目的とした製品で、旧車や過走行車でも新車時のコンディションを取り戻すサポートをしてくれます。
一般には店頭販売されておらず、ワコーズ特約店の整備工場などで交換サービスを受ける形になります。
以上が主なラインナップです。
このほかにもATF(オートマオイル)やMTオイル、グリース類など潤滑関連製品を幅広く展開していますが、本稿ではエンジンオイルに絞って紹介しました。
エンジンオイル添加剤は必要?ワコーズ添加剤の役割

ワコーズはエンジンオイル本体だけでなく、各種のエンジンオイル添加剤も開発・販売しています。
添加剤とは、オイルに混ぜて性能を向上させるための補助的なケミカル製品です。エンジン内部の摩擦低減や清浄効果、シール類の保護など、目的に応じてさまざまな種類があります。
ここでは代表的なワコーズ添加剤とその役割を簡単に紹介します。
スーパーフォアビークル・シナジー (S-FV・S)

エンジンオイルの総合性能向上剤です。走行中にオイルへ混ぜるだけで使用でき、オイル容量2〜4Lに対し1本を添加します。
新開発の有機モリブデン系摩擦調整剤(オーガニックFM)を配合し、低温時から高温時まで潤滑性能を高めてエンジン内部を保護します。
有機モリブデンは従来のエステル系添加剤よりも強力に金属面に吸着し、エンジン始動直後の油膜が薄い状態でも部品摩耗を抑制します。
その結果、エンジン音が静かになり(摩擦が減るため)、オイルやエンジン部品の寿命延長にもつながります。
いわば潤滑性能ブースターで、高負荷時の保護や長距離走行時の安心感を求める方におすすめです。特にアイドリングストップ車など低油温状態が多い使い方では効果的と言われます。
エンジンパワーシールド (EPS)

オイル上がり・オイル漏れ防止剤です。こちらはオイル交換時に新油に混ぜて使用し、ガソリン・ディーゼル問わず使用できます。
ゴム製シール類を適度に膨潤柔軟化させる成分が含まれており、経年硬化で隙間ができたオイルシールからの滲みや漏れを予防・改善します。
また樹脂製オイルシールに付着した汚れ(スラッジ)を柔らかくして除去し、シール本来の密封性を取り戻す効果もあります。
前述のアンチエイジングオイルにもこのEPSと同等の成分が配合されている通り、高走行車には有効な添加剤です。
エンジン内部の異音(タペット音など)が低減したとの口コミもあり、古いエンジンの延命措置として整備士に勧められることも多い製品です。
フューエルワン (F-1)

厳密にはエンジンオイルへの添加剤ではなくガソリンタンクに入れる燃料添加剤ですが、エンジンの調子を整える代表的な製品なので触れておきます。
F-1は高性能清浄剤PEA(ポリエーテルアミン)を配合した燃料系洗浄剤で、インジェクターや燃焼室、バルブに堆積したカーボンやワニスを溶解・除去してくれます。
定期的に使用することで燃焼効率が回復し、「エンジンのレスポンスが良くなった」「アイドリングが安定した」「燃費が改善した」といった効果が期待できます。
燃料添加剤ではありますが、燃焼状態が改善すればオイルに混入するススや汚れも減るため、間接的にエンジンオイルの寿命延長にも寄与します。ガソリン・ディーゼル両対応なので、一度試してみるのも良いでしょう。
これらの他にも、エンジン内部を洗浄するフラッシングオイルや冷却水系の添加剤、ミッション・デフ用添加剤など、ワコーズは様々なケミカル製品を提供しています。
「添加剤は本当に必要か?」という疑問もあるかもしれません。確かに新品オイル自体に高性能な添加剤が最初からブレンドされていますし、必ずしも追加で入れる必要はありません。
ただ、エンジンの状態や使い方によっては添加剤が効果を発揮する場面もあります。
例えば古いエンジンでオイル漏れが心配な場合はEPSを使うことで応急的に漏れを抑えられますし、頻繁に高回転まで回すスポーツ走行をするならS-FVで潤滑性能に余裕を持たせるのも一つの安心材料です。
またオイル交換前にフラッシング剤で汚れを落としておけば、新しいオイルが汚れにくくなるメリットもあります。要は必要に応じて適材適所で添加剤を活用するのがポイントです。
ワコーズの添加剤はプロ向けだけあって効果も高い反面、価格もそれなりです。
過剰にアレコレ入れるより、基本はオイル自体を定期交換して健全な状態を保つことが大切だという点は覚えておきましょう。
ワコーズオイルの評判:良い点と「良くない」点

では、実際にワコーズのエンジンオイルを使っているユーザーの評判はどうでしょうか?
ネット上の口コミや整備士の声を調べると、総合的な満足度は非常に高いものの、一部に「良くない」という評価や意見も見られます。ここでは良い評判と悪い評判の双方を客観的に紹介します。
◎ 良い評判・評価(主なもの)
こうした高評価の背景には、「値段は高いが価格相応に品質が良いので満足している」という共通認識があるようです。
プロの整備士からも「入れておけばハズレがないオイル」「純正よりは確実に良い」といった信頼の声が聞かれます。
高価なオイルだけにユーザーの期待値も高いですが、その期待を裏切らない性能がワコーズには備わっていると言えるでしょう。
△ 悪い評判・「良くない」意見(主なもの)
以上のように、「良くない」とされる点の多くは価格要因か期待とのギャップに起因しています。
性能そのものに対する決定的な欠点(例えば「エンジンが壊れた」「不具合が出た」等)はほとんど報告されていません。
むしろ「高価な割に普通のオイルと大差ない」というニュアンスで「良くない」と表現されている場合が多いようです。
また、適合しないオイルを選んでしまったために調子が悪くなり「このオイルはダメだ」と感じるケースもあります。
例えば本来0W-20指定の車に粘度の高いオイルを入れれば燃費悪化やエンジンフィーリングの重さにつながりますし、逆に高温になるターボ車に低粘度オイルを入れれば油膜切れの不安が出ます。
実際、「ワコーズオイルは種類が多いので車種に合ったものを選ばないと良くないと感じてしまう人もいる。
用途に応じて適切なものを選べば、そのように感じる可能性は小さい」と指摘する解説もあります。この点はどんなオイルにも言えることで、車やバイクに合った粘度・規格の製品を選ぶことが肝心です。
高性能オイルを入れたからといって、メンテナンスフリーになるわけではありません。
エンジンオイルは定期的な交換が何より大事です。高価なオイルでも劣化は避けられませんし、使い続ければ粘度低下や酸化が進みます。
実際、2,000km程度の走行で極端にシャバシャバ(灯油のよう)になってしまう高価なオイルもあれば、安価でも粘度を保つものもあります。
価格やブランドにかかわらず、オイルの状態を観察して早め早めの交換を心がけることがエンジン長寿命の秘訣です。
ワコーズオイルを入れていても、交換サイクルを守らなければ本来の性能を発揮しきれません。
「高いオイルだから1年ぐらい替えなくても平気だろう」ではなく、むしろ良いオイルほど良い状態のうちに交換して常にベストコンディションを保つぐらいの方が効果的と言えるでしょう。
用途別: あなたの車・バイクにはどのワコーズオイルがおすすめ?

最後に、用途や車種ごとにどのワコーズエンジンオイルが適しているか簡単に整理してみます。
「結局どれを選べばいいの?」と迷っている方は参考にしてください。
日常用途の乗用車(軽自動車~普通車)
メーカー推奨粘度が0W-20や5W-30なら、プロステージSシリーズ (0W-20, 0W-30, 5W-30)がおすすめです。
エンジン保護と燃費性能のバランスが良く、街乗りから高速走行まで幅広くカバーします。特に新しい車や低燃費車には0W-20/30が適しています。
粘度指定がもう少し高め(例えば5W-40等)の車種であれば、プロステージS 10W-40やトリプルR 5W-40などを選ぶと良いでしょう。
寒冷地では0W粘度のものを入れると冬場の始動性が向上します。
長距離走行や高速走行の多い車
エンジンに負荷のかかる高速移動や長距離通勤には、トリプルR 5W-30 or 10W-40が適しています。
高温時の油膜保持に優れ、劣化しにくいのでロングドライブでも安心感があります。
ターボ車で長距離を走る場合も、トリプルRクラスの耐久性があるとエンジンをしっかり保護できます。
定期的にサーキットを走るような場合は後述の4CRも検討してください。
スポーツ走行・サーキット走行(ターボ車・スポーツカー)
エンジンを高回転まで多用する走り方には、4CR 10W-50などの高粘度フルシンセオイルが推奨されます。
油温が上がっても粘度が確保され、ターボチャージャーの軸受けや高負荷がかかるメタル部をしっかり潤滑します。
4CRは耐久性もありますが、サーキット走行を頻繁に行う場合は走行距離に関係なく早めの交換が望ましいです。
街乗り中心だけどたまにスポーツ走行する程度なら、プロステージSやトリプルRでも十分対応可能です。
その際は指定粘度の中で一番高め(例えば5W-40や10W-50)のものを選ぶと安心でしょう。
寒冷地・冬場中心の使用
冬の冷え込みが厳しい地域やスキー場へ行く機会が多い場合は、低温特性に優れる0W-20クラスが適します。
ワコーズならプロステージS 0W-20が良いでしょう。エンジン始動直後から素早くオイルが行き渡り、暖機運転時間の短縮にもつながります。
粘度が低い分、エンジンの抵抗が減って燃費向上も期待できます。
ただし長時間の高負荷走行には向かないため、冬場でもスポーツ走行をする場合はもう一段階粘度の高いもの(5W-30や5W-40)を選んでください。
オートバイ(4ストロークエンジン)
バイクの場合、JASO MA規格に適合したオイルを使う必要があります(湿式クラッチを滑らせないため)。
ワコーズならプロステージS 10W-40が定番で、街乗りからツーリング、スポーツ走行までこなせる安定した性能があります。
実際に多くのライダーが愛用しており、「ギアの入りがスムーズになった」「シフトタッチの悪化が遅いので快適」といった口コミもあります。
より高回転域重視ならトリプルR 10W-40も選択肢ですが、一般的なロードバイクならプロステージSで十分でしょう。
空冷の大型バイクやサーキット走行メインなら、耐熱性重視でWR-SやTT 20W-50を検討してください。ただWR-SはJASO未取得なので、公道主体ならトリプルRなど規格適合品がおすすめです。
ディーゼル車・ターボディーゼル
乗用ディーゼルの場合、市販のDL-1規格5W-30などを使うケースもありますが、ワコーズユーザーならマルチロード(MR)シリーズを選ぶと確実です。
例えばライトエースバンやSUVディーゼルなどにはJASO DH-2 15W-40を入れることで、エンジン保護とDPF保護の両立ができます。
寒冷地のディーゼルには粘度がもう少し低いもの(5W-30程度)が良いですが、ワコーズではMRシリーズに低粘度が無いので、その場合はメーカー指定の純正オイルか同等規格品を使いましょう。
いずれにせよ、ディーゼルはガソリン車以上にオイル管理が重要(煤による汚れが溜まりやすいため)なので、高性能なワコーズオイルを入れた場合でも交換サイクルは守るようにしてください。
高年式車・多走行車
エンジンから異音が出たりオイル消費が増えてきた車には、前述のアンチエイジングオイル 15W-40が試してみる価値があります。
特に走行距離5万km以上でオイル漏れ・にじみが発生しているような場合、オイル交換時にこれを入れると漏れが改善するケースがあります。
「そこまでではないが少し年式が古い」という車であれば、粘度高めのプロステージSやトリプルRを入れて様子を見るのも手です。
いずれにしても、年式の古い車ほどこまめなオイル交換と点検が重要になります。添加剤EPSを併用するのも効果的でしょう。
上記はあくまで一例ですが、「純正指定の粘度・規格を守りつつ、用途に合わせてワコーズ製品から選ぶ」というのが基本姿勢です。
迷ったときは無理に高価なレーシングモデルを選ぶ必要はなく、プロステージSなど汎用性の高いものから試してみると良いでしょう。
それでも判断がつかない場合は、信頼できる整備士や詳しい販売店に相談すれば適切なオイルを推薦してもらえます。
「とりあえずワコーズの○○を入れておけば間違いない」と言われることも多いですが、愛車にベストマッチするオイルを見つけることが一番大切です。
まとめ:ワコーズのエンジンオイルは「良くない」のか?

最後に本記事のポイントをまとめます。
結論として、ワコーズのエンジンオイルが「良くない」という評判は必ずしも事実ではありません。オイル自体の品質・性能は非常に高く、多くのユーザーやプロから信頼を得ています。
ネガティブな声の多くは「価格が高い」「効果が体感できなかった」といったもので、製品の欠陥を指摘するものではありません。
適切な用途で使えば性能に不満が出ることはほとんどなく、むしろエンジンにとって良い効果をもたらすオイルです。
ただし、高品質ゆえの高価格や、使用者の期待値の高さからくるギャップが「良くない」という評価につながる場合があるのも事実です。
ワコーズオイルを検討する際は、以下の点に注意すると良いでしょう。
総合的に見れば、ワコーズのエンジンオイルは「良くない」どころかエンジンを良好に保つ上質なオイルだと言えます。
「価格に見合った満足感を得られるか」が評価の分かれ目になりますが、性能に関して大きな欠点はありません。
むしろ適切に使えばエンジン性能を最大限引き出し、保護してくれる心強いパートナーとなるでしょう。
車やバイクを長く大切に乗りたい方、ワンランク上のオイルを試してみたい方は、ぜひ自分の用途に合ったワコーズオイルを選んでその効果を体感してみてください。
きっとエンジンの調子がワンランクアップするのを感じられるはずです。




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