車を運転していると、思いがけない故障や事故に見舞われることがあります。そうした緊急時に、自分や周囲の安全を守るために欠かせないのが発煙筒や発炎筒などの非常信号用具です。
一般的には「発煙筒」と呼ばれることもありますが、実際に車に搭載されているものは、「発炎筒」になります。
しかし、発炎筒(発煙筒)の付け方や使い方、高速道路での扱い方などを正しく理解していない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、車に発炎筒(発煙筒)を装備する意味や、正しい使い方、そして置く位置について詳しく解説します。発煙筒と発炎筒の違いや使用するタイミング、三角表示板との併用方法など、初めて使う人にも分かりやすく説明しています。
また、動画で確認できる使い方のポイントや、近年普及が進んでいるLEDタイプのデメリットにも触れています。100円ショップで購入できるのかといった疑問や、価格・値段の違いをホームセンターとオートバックスで比較する視点も取り上げます。
さらに、期限切れとなった発炎筒(発煙筒)の処分方法や、車に発炎筒(発煙筒)を搭載していない場合に違反になる可能性についても解説しています。この記事を通して、発炎筒に関する正しい知識と実践的な備え方を身につけていただければと思います。
- 発炎筒(発煙筒)の正しい設置位置と使い方がわかる
- 発煙筒と発炎筒の違いを理解できる
- 緊急時に使うタイミングと手順がわかる
- 購入方法や処分方法、法的な注意点を知ることができる
車の発炎筒(発煙筒)の付け方と正しい使い方

- 発炎筒(発煙筒)の置く位置はどこが正しい?
- 発煙筒と発炎筒の違いをわかりやすく解説
- 高速道路での発炎筒(発煙筒)の使い方とは?
- 三角表示板と発炎筒(発煙筒)の使い分け方
- 発炎筒(発煙筒)はどんなタイミングで使う?
発炎筒(発煙筒)の置く位置はどこが正しい?

発炎筒(通称:発煙筒)は、車が故障や事故で停止した際に、後続車へ危険を知らせるために使われる非常信号用具です。最大限の効果を得るには、適切な設置場所が重要です。
一般的には、発炎筒は車両の後方約50メートル以上に置くのが適切とされています。この距離により、後続車のドライバーが発炎筒を早めに視認し、十分な減速・回避時間を確保できるようになります。近すぎると見落とされやすく、遠すぎると自車との関係が分かりづらくなるため、50メートルという距離が妥当とされているのです。
さらに、設置場所はできるだけ平坦で、風の影響を受けにくい場所が望ましいです。強風により炎が乱れたり転がったりすると、発炎筒の視認性が低下するため注意が必要です。
夜間や高速道路など、視界が悪い状況では、三角表示板との併用により一層の安全性が確保されます。
発煙筒と発炎筒の違いをわかりやすく解説

「発煙筒」と「発炎筒」は名前が似ていますが、実際の車載用非常信号用具は、炎と煙の両方を出す「発炎筒」です。
通称として「発煙筒」とも呼ばれていますが、本来の意味での発煙筒は煙のみを放出し、炎は出ません。一方、発炎筒は明るい炎と赤煙の両方を発し、視認性に優れています。
日本では、道路運送車両法の保安基準により、発炎筒または国交省認定の非常信号用具(LEDタイプ含む)を車載することが義務付けられています。
濃霧や豪雨など視界が極端に悪い状況では、炎が視認できる発炎筒のほうがより効果的です。
高速道路での発炎筒(発煙筒)の使い方とは?

高速道路では車両が高速で走行しているため、事故や故障などで止まると、重大な二次被害を引き起こすリスクがあります。そのため、発炎筒(発煙筒)の正しい使い方を知っておくことは、安全確保に直結します。
まず、車が故障した場合は、速やかにハザードランプを点灯し、できるだけ路肩に寄せて停止させます。このとき、周囲の車にいち早く異常を知らせる手段が発炎筒です。車内から出す前に、周囲の安全を確認してから降車しましょう。

発炎筒はケースから取り出し、キャップを外して擦ると発火します。着火後は、車の進行方向に対して後方約50メートル以上に置きます。あわせて三角表示板(表示義務)を設置する事で、後続車が早めに異変を察知できます。
なお、発炎筒の燃焼時間はおおよそ5分程度です。できるだけ早く、後続車へ注意を促すだけでなく、自分自身(同乗者)も車の中ではなくガードレールの外などの安全な場所へ避難してください。
発炎筒は周囲に燃え移りやすいものがある時や、煙がこもりやすいトンネルなどでは使用してはいけません。前述の通り、LED式の場合は煙が出ないため、トンネル内での使用に有効です。視界状況に応じて、見えやすい角度や設置場所を工夫することが大切です。
高速道路ではほんの数秒の判断が命を分けることがあります。発炎筒の使い方は事前に確認し、慌てずに行動できるよう備えておきましょう。
三角表示板と発炎筒(発煙筒)の使い分け方

どちらも緊急停車時の安全確保に欠かせない道具ですが、目的に応じた使い分けが大切です。
三角表示板は反射材を使っており、長時間の警告効果が期待できます。高速道路での設置義務もあるため、車に常備する必要があります。
一方、発炎筒は視認性の高い炎と煙で、特に停止直後の緊急警告として有効です。燃焼時間は約5分と短いため、初期段階で周囲に異常を知らせる役割に適しています。
併用することで、瞬時の注意喚起と持続的な警告の両面をカバーできます。
このように、発炎筒は「すぐに気づかせる」ための装置、三角表示板は「継続して注意を促す」装置と考えるとわかりやすいでしょう。両方を併用することで、より確実な安全確保が可能になります。
発炎筒(発煙筒)はどんなタイミングで使う?

発炎筒(発煙筒)は、走行中に車が急に故障したり事故にあったりして、路上で緊急停止したときに使用します。とくに高速道路や夜間など、周囲の車が高速で走行している場面では、いち早く自分の存在を知らせる必要があります。
例えば、高速道路上でパンクやエンジントラブルにより停車した場合、後続車が気づくのが遅れると大きな事故につながるおそれがあります。このようなときに発炎筒を点火し、車の後方約50メートルの位置に設置することで、他のドライバーに異常を知らせることができます。
また、視界の悪い場所や、カーブの先といった見通しが悪いエリアでも、発炎筒の炎と煙は大きな注意喚起となります。使用時には必ず安全を確認し、できるだけ速やかに避難・通報することも重要です。
ただし、発炎筒の使用はあくまで緊急時に限られます。日常的なトラブルや軽微な不具合程度では使わず、代わりにハザードランプや三角表示板で対応するのが適切です。
車に備える発炎筒(発煙筒)の付け方と注意点

- 発炎筒(発煙筒)の使い方を動画でチェックする方法
- LEDタイプの発炎筒(発煙筒)にあるデメリットとは?
- 発炎筒(発煙筒)は100均でも買えるのか?
- 期限切れの発炎筒(発煙筒)はどう処分すべき?
- 発炎筒(発煙筒)の価格はホームセンターとオートバックスで違う?
- 車に発炎筒(発煙筒)がないと違反になるのか?
発炎筒(発煙筒)の使い方を動画でチェックする方法

発炎筒(発煙筒)の使用経験がない方にとって、いざというときに正しく使えるかどうかは不安なものです。そこで役立つのが、動画を活用した事前の確認です。
現在では、YouTubeなどの動画共有サイトで「発炎筒 使い方」などと検索することで、実際の使用方法を視覚的に学ぶことができます。特に、車載発炎筒の点火手順や、設置時の注意点などが丁寧に説明されている動画は初心者にとって非常に参考になります。
ただし、すべての動画が正しい情報とは限らないため、なるべく自動車関連の専門チャンネルや、整備士・元ディーラーなど信頼性のある発信者が投稿しているものを選びましょう。
動画を見ることで、使用時の動作やタイミングがイメージしやすくなります。実際の使用が必要になる前に、一度確認しておくことをおすすめします。
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LEDタイプの発炎筒(発煙筒)にあるデメリットとは?

LED式の発炎筒(発煙筒・非常信号灯)は、火を使わず点滅ライトで警告するタイプです。安全性や扱いやすさから人気が高まっています。
ただし、デメリットも存在します。まず、煙や炎を出さないため、視界不良時には視認性がやや劣る場合があります。また、電池切れや点灯不良といったリスクもあるため、定期的な動作確認が不可欠です。
さらに、すべてのLED式が車検に対応しているわけではなく、国土交通省認定の製品でないと発炎筒の代替としては認められません。
安全性と利便性を兼ね備えた製品を選び、必要に応じて発炎筒と併用すると安心です。
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発炎筒(発煙筒)は100均でも買えるのか?

100円ショップでは非常用品が多く扱われていますが、発炎筒(発煙筒)に関しては事情が異なります。
発炎筒は火薬を使用する製品であるため、安全基準を満たす必要があります。したがって、車検対応品を100均で購入できる店舗は現時点ではありません。
一方で、LEDライトタイプの簡易信号灯は販売されていることがありますが、正式な発炎筒の代用にはなりません。
安全基準を満たした発炎筒を用意するには、カー用品店やホームセンターなど、信頼できる店舗での購入をおすすめします。安さだけで判断せず、信頼性と性能を重視して選びましょう。
期限切れの発炎筒(発煙筒)はどう処分すべき?

発炎筒(発煙筒)には有効期限があり、通常は製造から約4年とされています。期限が過ぎた発炎筒は、いざというときに正常に燃焼しないリスクがあるため、早めの交換が必要です。
処分方法としては、まず購入店舗に相談するのが安心です。オートバックスやホームセンターなどでは、買い替え時に古い発炎筒を回収してくれるサービスを行っている場合があります。また、車検や点検のタイミングでディーラーに依頼することも可能です。
一方で、家庭ごみとして処分するのは危険を伴います。発炎筒は発火装置を内蔵しているため、自治体によっては「危険ごみ」や「不燃ごみ」に分類されます。自治体の公式サイトなどで分別ルールを確認し、指定の方法に従って処分しましょう。
高温になる車内で放置しておくと、劣化や燃焼不良の原因になるため、定期的な点検と交換を心がけてください。
発炎筒(発煙筒)の価格はホームセンターとオートバックスで違う?

発炎筒(発煙筒)は身近なカー用品店やホームセンターで購入できますが、販売価格には店舗による差があります。購入前に比較しておくと、無駄な出費を抑えられます。
一般的に、オートバックスのようなカー用品専門店では、発炎筒の種類が豊富で、店員からのアドバイスも受けやすいのが特徴です。価格は1本あたり500~1,000円程度で、LED式のタイプになると1,500円以上することもあります。
一方、ホームセンターでは種類はやや少ないものの、同程度の価格帯で販売されていることが多く、セール時などは割安で購入できることもあります。
どちらで購入する場合でも、有効期限や車検対応の有無をよく確認することが大切です。金額だけで判断せず、用途に合った発炎筒を選ぶことが安全運転につながります。
車に発炎筒(発煙筒)がないと違反になるのか?

日本の法律(道路運送車両法)では、発炎筒(発煙筒)または認可された非常信号用具を車に備えておくことが、車検を通すうえでの条件になっています。
日常的な走行中に発炎筒の有無が問題になることはほとんどありませんが、搭載していないと整備不良と見なされる可能性があります。
また、緊急時に発炎筒がないと、的確な対応ができず、二次事故を招くリスクも高まります。特に高速道路や夜間走行時は、命に関わるケースもあります。
安全と法令遵守のためにも、発炎筒が車内にきちんと装備されているか、定期的に確認しておくことが大切です。特に中古車や社用車など、自分で装備を把握していない場合は注意が必要です。
車の発炎筒(発煙筒)の付け方と正しい使い方を総括
記事のポイントをまとめます。
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