このような疑問にお答えしたいと思います。
トラックの修理費用ってすごく高いですよね。
自分で修理したら部品代だけで修理できますからね。
車屋さんにも整備の参考にして頂けたら嬉しいです。
整備士歴26年の私が、皆さんのお役に少しでも立てればと思いこの記事を書きました。
修理対象車両情報・依頼内容・修理費用
それでは、最初に皆さんが一番知りたい修理費用から説明します。
修理対象車両情報:三菱ふそう キャンター TKG-FBA60 4P10
依頼内容:クラッチオーバーホール
修理費用:143040円+税
依頼内容の修理費用は高いですか?それとも安いですか?
なぜ、このような金額になるのかを作業内容や修理方法を交えて解説していきたいと思います。
修理依頼内容
クラッチが滑っているのでオーバーホールしてください。
分かりました。直ぐに作業します。
作業内容・修理方法
ダンプなので荷台があがるのですごく作業がやりやすいです。
このキャンターに使われているボルト類は12角が多数使用されているので、取り外しには出来るだけ新しいボックスを使用して滑らさない様に注意してください。
それでは、サクサクとミッション降ろしていきましょう。
交換部品
こちらが、今回使用する部品です。
部品の詳細は参考修理費用・部品価格で確認できます。
ミッションを下した状態ですが、ダイレクトパワーシリンダー(レリーズシリンダー)の取り付けボルトは交換した方がいいですよ。
特にダンプなどは水気で内部が腐食する為、再使用が出来ない事があります。私は以前に追加で部品注文で作業が中断することがあってからは必ず交換しています。
こちらがダイレクトパワーシリンダー(レリーズシリンダー)の取り付けボルトです。
12角なので滑れせてしまうと後が大変になります。
ダイレクトパワーシリンダー(レリーズシリンダー)の新品です。
この部品も、セットで買えた方がいいです。これも体験談ですが、ベアリングだけ交換して半年も経たないうちに漏れて再度ミッション降ろさないといけない事が頻発した為、それ以降必ずお客様に説明して交換しています。
ダイレクトパワーシリンダー(レリーズシリンダー)に取り付けるオイルシールの向きに注意して下さい。
フライホイールの取り付けボルトは再使用禁止部品です。
この様に工具のかかる部分は少なく滑り易いのと、整備マニュアルには交換と記載があります。
フライホイールの締め付けトルクは30N・m+90°
こちらは、滑っていたクラッチディスクです。もう少し走るとバラける所でした。
このクラッチカバーC4のタイプです。これ以外にC3のタイプもあります。
クラッチカバーの締め付けトルク C4タイプ 45~55N・m C3タイプ19~28N・m
ダイレクトパワーシリンダー(レリーズシリンダー)のあたり面に液状ガスケットを塗り取り付けます。
あとで破れても困りますので、セットでホースも交換した方が安心です。
クラッチ交換時に注文したいボルト
ダイレクトパワーシリンダーボルト・フライホイールボルト(再使用不可)
ダイレクトパワーシリンダー油漏れ時のオーバーホール時は上記ボルトに追加でクラッチカバーボルトも交換した方がいいですよ。
後は元通りに復元して完成になります。
これですべての作業完了になります。お疲れさまでした。
クラッチ各部品の締め付けトルク
フライホイールの締め付けトルク 30N・m+90°
クラッチカバーの締め付けトルク C4タイプ 45~55N・m C3タイプ19~28N・m
この記事を参考に作業する上での注意点
この記事は、整備書にない手順・方法や私自身のオリジナル修理・整備方法なども書いておりますので作業される場合はすべて自己責任なりますので注意してください。
次に、今回の参考修理費用と部品金額になります。
参考修理費用・部品価格
部品価格:クラッチカバー 21400円
クラッチディスク 37000円
ダイレクトパワーシリンダー 35000円
パイロットベアリング 1400円
クラッチカラーホース 2100円
T/Mフロントオイルシール 500円
フライホイールボルト 240円×8
ダイレクトパワーシリンダーボルト 180円×4
作業工賃:43000円
参考修理費用:合計 143040円+税
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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