【三菱ふそう キャンター】エンジンチェックランプ点灯とアドブルーチェックランプ(赤&橙)が点滅を直した修理と【メーカー直伝リセット方法】をご紹介します。
メーターに普段見慣れないランプが点灯・点滅すると心配になりますね。
エンジンチェックランプが点灯してしまうと、DPFのスイッチも反応しなくなり燃焼が出来なくなりますよ。
さらにアドブルーチェックランプをそのままにしておくと、エンジンが始動できなくなります。
こうなる前に少しでも早く解決したいです。
とはいえ、トラックの修理費用ってすごく高いですよね。
自分で修理が出来るなら部品代だけで済みますが、無理は禁物です。
自分で修理が出来ない場合は、車屋さんに依頼して下さいね。
車屋さんにも修理の参考にして頂けたら嬉しいです。
整備士歴27年の私が、皆さんのお役に少しでも立てればと思いこの記事を書きました。
修理対象車両情報・依頼内容・修理費用
修理対象車両情報:三菱ふそう キャンター TKG-FBA60 4P10 H25/04 99000km
依頼内容:エンジンチェックランプ点灯・アドブルーランプ【赤&橙】点滅
修理費用:250200円+税
依頼内容の修理費用は高いですか?それとも安いですか?
なぜ、このような金額になるのかを作業内容や修理方法を交えて解説していきたいと思います。
4P10キャンターチェックランプの種類
今回点灯・点滅していたランプを解説いたします。
アドブルーチェックランプの点滅は、今回初めて見ました。
エンジンチェックランプ(橙)
エンジンチェックランプ(だいだい)が点灯するのは、エンジン制御システムの故障時や排気後処理装置の故障時に点灯します。
アドブルーチェックランプ(赤)
アドブルーチェックランプ(赤)が点灯するのは、Noxセンサー異常検出時や尿素水タンクが空の時に点灯します。
アドブルーチェックランプ(赤)が点滅するのは、エンジン再始動できなくなった状態で補給または入れ替えしたAdBlue®(尿素水)の品質確認中の時に点滅します。
アドブルーチェックランプ(橙)
アドブルーチェックランプ(だいだい)が点灯するのは、Noxセンサー異常検出時(点灯したまま、約300km走行でブザー吹鳴)やBlueTec®排気後処理装置異常時(点灯したまま、約300km走行でブザー吹鳴)の時に点灯します。
アドブルーチェックランプ(だいだい)が点滅するのは、補給したAdBlue®(尿素水)の品質確認中の時に点滅します。
AdBlue®(尿素水)の入れ替え手順(品質異常)方法
今回のアドブルーチェックランプ点滅はこの方法【AdBlue®(尿素水)の入れ替え手順(品質異常)】ではリセットできませんでした。
実際にリセットできた方法は、後で【作業内容・修理方法】で説明しますね。
参考方法として、AdBlue®(尿素水)の入れ替え手順(品質異常)方法をご説明します。
・スターターSWを❝LOCK❞位置にします。
・尿素水タンク残量が❝F❞位置でない場合は、AdBlue®(尿素水)を❝F❞位置になるまで補給します。
・スターターSWを❝ON❞位置にします。
・尿素水レベルインジケーターが4つ点灯して❝F❞位置となるまで数秒そのまま待ちます。
・スターターSWを❝LOCK❞位置にします。
・尿素水タンク内のAdBlue®(尿素水)をすべて抜き取ります。
・スターターSWを❝ON❞位置にします。
・尿素水レベルインジケーターが全て点滅することを確認します。(ECUが空を認識する)
・アドブルーチェックランプ(赤)が点灯。
・スターターSWを❝LOCK❞位置にします。
・AdBlue®(尿素水)を❝F❞位置になるまで補給します。
・スターターSWを❝ON❞位置にします。
・数秒そのまま待ち、【ENGSYS】ランプが消えるとエンジン始動可能になります。
【動画】で見るアドブルーチェックランプ(赤&橙)が点滅⁈【リセット方法】
まずは、動画から見て頂くと理解しやすいかと思います。
↓YouTubeの動画はこちら↓
動画はいかがでしたか?
それでは、画像でご説明していきますね。
車両故障診断・原因
エンジンチェックランプ点灯とアドブルーランプが点滅しております。
診断機を使用して故障コードの確認をします。
GAMが使用しているのはG-SCN2でしたが、【G-SCN Z】を導入しました。
やはり、コード付の方が準備も早く充電の必要がないので一番のオススメです!!
↓イチオシ!今使用しているコンピュター診断機↓
↑値段は高いですが自動車修理には必須品です↑
車種により相性が良くない事もあるので、メーカー違いで【バンザイ MST-nano】も使用しています。
↓無線接続できるのでコードが気にならない↓
↑Windows OS搭載スキャンツール!OBD検査にも対応↑
両方使用した個人的な感想は、故障診断がメインなら断然コード付【G-SCN Z】がオススメです。
【バンザイ MST-nano】も無線で便利なのですが、準備に少し手間がかかるのとデータ表示にタイムラグがある為、GAMの所では故障診断にも使いますが主にOBD検査時に使用する予定です。
それでは、故障コードを見ていきましょう。
故障コードが10個も出ていますね。
↓ダイアグコードの詳しい内容はこの記事を読んで下さいね↓
↑キャンター4P10エンジンダイアグノーシス(故障コード・DTC)一覧【まとめ】↑
↓システム情報7の消去方法はこちら↓
仮原因
現状ではあくまでも推測ですので、仮原因とします。
アドブルータンクのレベルセンサー不良・・・。アドブルータンク交換ですね。
もう1つはSCR触媒前方の温度センサーの断線もしくは、センサー不良だと思います。
作業内容・修理方法
出来る部分から作業を進めていきますね。
では、まずSCR触媒前方の温度センサーから見ていこうと思います。
SCR触媒前方の温度センサー修理
データ表示でエンジンの状態を見ます。
注目部分は、SCR触媒前排気温度です。
エンジンかけて間もないのに、1200℃⁉もあります。
そんな事はまずないので、センサーカプラーの点検をします。
今回は、配線の断線はありませんでした。
カプラーの接触不良が原因で不自然な数値になっていたようです。
↓接触不良にはこれをまず使ってみるのが一番↓
↑接点部に付着したカーボンや汚れなどを除去し、接点を復活させます↑
SCR触媒前排気温度79℃です。
接点復活スプレーでバッチリ改善しました。
アドブルータンクの交換
アドブルータンクを交換しますが、一度【AdBlue®(尿素水)の入れ替え手順(品質異常)】を出来るか試してみました。
結果は、尿素水を抜いても空の認識せず満タンのままでした。
この時は、レベルセンサーが故障しているからだと思っていましたが・・・。
アドブルータンクを交換します。
これがすごく高いです・・・。
三菱ふそう純正品番 ME427496 定価193000円
↓一応リビルト品もあるようなので参考に↓
↑半年間の保証付きです↑
アドブルータンク取り外し後、ケース内を綺麗に清掃して取り付けをします。
アドブルータンク交換完了しました。
アドブルータンク取り付け後、尿素水を入れる前に【AdBlue®(尿素水)の入れ替え手順(品質異常)】を試してみましたが・・・。
やはり、キーONにしても空の認識をせず満タンのままでした。
今回のアドブルーチェックランプ点滅は、尿素水品質異常ではないようですね。
↓20ℓアドブルーの最安値品↓
↑よく使う方でしたらこちらが便利ですね↑
20ℓだと余りますので10ℓが使いやすいですね。
↓10ℓアドブルーの最安値品↓
↑消費期限があるので10ℓタイプが便利↑
尿素水ドージングモジュール(添加バルブ)清掃
3361-18:NOx センサの排出ガス値(未加工データ)が高すぎます。
故障コードには入っていなかったのですが、念のためドージングモジュールも清掃しておきます。
場所はDPFマフラーの出口の所にあります。
ドージングモジュールを外すと、アドブルー(尿素水)の結晶が白く固まっているので綺麗にします。
ウエスなどでふき取っても十分きれいになりますよ。
ドライバーなどを使用してバルブにキズを付けない様に注意してくださいね。
このように清掃できましたら元通りに組付けします。
作業完了後、自己診断で故障コードを確認しました。エラーはすべて消えましたがやはり点滅は消えません。
DPF強制再生
強制再生をしてみましたが・・・。
アドブルーチェックランプ点滅は消えません。
試しに保管していた同じメーターがありましたので交換してみました。
部品番号はこちらです。
メーター交換しても点滅しています。
最後の手段!バッテリーを外しますが・・・。点滅は消えません。
ということでメーカーさんに聞いてみました。
【メーカー直伝】アドブルーチェックランプ(赤&橙)が点滅⁈【リセット方法】
問い合わせから半日後に回答がありました。
DPF強制再生後に消えるまで走り続けるとの事です。
それでは、やってみます。
1回目、強制再生せず市街地を40キロほど走りましたが消えませんでした。
2回目、強制再生後に高速道路で走行約80キロほど走りましたが消えません。
再度、メーカーに問い合わせします。
違う担当の方に聞いてみたら詳しく教えて頂けました。
- エンジンは完全暖気をします。
- DPF強制再生をします。(再生することで20分程短くなるようです)
- 高速道路で点滅が消えるまで走ります。(出来るだけ止まらない方がいいようです)
ただ、いつ消えるかは分かりません。
5分位で消えることもあれば、2時間以上走り続けないといけない時もあるようです。
もちろん故障修理が完了しているのが前提です。
3回目は、時間がなかったので強制再生なしで高速に向かいました。
高速道路では、2回ほど渋滞につかまり低速走行しましたが安定して走行できました。
走行してから約1時間40分後、距離は約120キロほど走った所でいきなり点滅が消えました。
帰るまでに30キロほど余計に走行して合計約150キロ走行しました。
1・2回目の事を考慮すると、分割しての走行はダメなようです。
結果的にはアドブルーの消費量でリセット判定をしているみたいですね。
最後に、自己診断で故障コードが出ていないのを確認します。
これですべての作業完了になります。お疲れさまでした。
原因まとめ
アドブルーチェックランプが点滅した原因は、【1761-12:構成部品’AdBlueⓇ充填レベル・センサ’ が故障しています。】ではないかと思います。このせいで、アドブルーが入っていても低い・残量なしと判断されたんではないでしょうか。
【520530-0:構成部品 ‘「SCR触媒」温度センサ’ のシグナル値が妥当でありません。】はアドブルーチェックランプ点滅とは別と思われます。
この記事を参考に作業する上での注意点
この記事は、整備書にない手順・方法や私自身のオリジナル修理・整備方法なども書いておりますので作業される場合はすべて自己責任なりますので注意してください。
Twitter【動画】で見るアドブルーチェックランプ(赤&橙)が点滅⁈【リセット方法】
最後におさらいとして、動画を見て頂くとさらに理解出来ると思います。
↓Twitterにも上げていますので見て下さいね↓
ふそう🚚キャンター 🚚4P10
— GAM🛠整備士×ブログ× YouTube (@gam_brain_com) December 7, 2022
💡アドブルーチェックランプ点滅
【メーカー直伝リセット方法】
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参考修理費用・部品価格
部品価格:アドブルータンクASSY 193000円
アドブルー20ℓ 4200円
部品価格:合計 197200円
作業工賃:故障診断・診断機使用 8000円
アドブルータンク交換作業一式 18000円
SCR前側センサー点検・清掃 4000円
尿素水ドージングモジュール脱着・清掃 4000円
尿素システム初期学習作業 16000円
高速代 3000円
作業工賃:合計 53000円
参考価格:部品価格+作業工賃=合計 250200円+税です。
今回紹介した工具・用品のまとめ
↓イチオシ!今使用しているコンピュター診断機↓
↑値段は高いですが自動車修理には必須品です↑
無線接続できるのでコードが気にならない↓
↑Windows OS搭載スキャンツール!OBD検査にも対応↑
↓接触不良にはこれをまず使ってみるのが一番↓
↑接点部に付着したカーボンや汚れなどを除去し、接点を復活させます↑
↓一応リビルト品もあるようなので参考に↓
↑半年間の保証付きですね↑
↓20ℓアドブルーの最安値品↓
↑よく使う方でしたらこちらが便利ですね↑
↓10ℓアドブルーの最安値品↓
↑消費期限があるので10ℓタイプが便利↑
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最後まで読んでいただきありがとうございます。
↓キャンター4P10エンジンダイアグノーシス(故障コード・DTC)一覧【まとめ】↓
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