車のバッテリーが突然上がってエンジンがかからなくなると困りますよね。実は、バッテリー交換のタイミングを判断する指標の一つに「CCA」という値があります。
本記事ではCCAとは何か、そしてCCAの数値からバッテリー交換の目安を判断する方法を、初心者にもわかりやすい言葉で解説します。
普段あまり車に詳しくない方でも理解できるよう、専門用語はかみ砕いて説明しますので安心してください。
●記事のポイント●
CCAとは何か、バッテリーにおける役割
CCA値の低下が引き起こす車の不調の例
CCAを使ったバッテリー交換時期の判断基準
自分でCCAを確認する方法と注意点
CCAとは何か?バッテリー性能を表す指標

CCAとはCold Cranking Ampere(コールドクランキングアンペア)の略称で、バッテリーのエンジン始動能力を示す性能指標です。
簡単に言うと、エンジンをかけるときにバッテリーが瞬間的に送り出せる電流の大きさを表しています。特に気温が低いときにエンジンを始動する性能を測る規格で、例えば約-18℃の極寒状態でバッテリーが30秒間に供給できる最大電流値として定義されています。
CCA(Cold Cranking Ampere)は、-18度の気温の中で30秒間に電圧が7.2Vになるまでに流すことのできる電流の値です(JIS=日本産業規格)。寒い状態で、エンジンを始動させるバッテリーの能力(基準値)です。
CTEK:CCA(コールド・クランキング・アンペア)
このときバッテリー電圧が一定以下(12Vバッテリーの場合は約7.2V以上)に保てることが条件になっており、CCA値が大きいほどそのバッテリーはエンジン始動時に力強い電流(アンペア)を送り出せるということになります。
なお、「コールドクランキング電流」などと表現されることもありますが、一般的にはCCAと呼ぶのが普通です。難しく感じるかもしれませんが、イメージとしては「バッテリーの瞬発力」だと思ってください。
なぜCCAが重要なのか?

自動車用バッテリーのもっとも重要な役割は、セルモーター(スターターモーター)を回してエンジンを始動させることです。
エンジン始動時には一瞬で大きな電力を消費するため、バッテリーに短時間で大量の電流を送り出す力(瞬発力)があるかどうかが非常に重要になります。この“瞬発力”を測る指標がCCAであり、CCAの値が高いバッテリーほどエンジンがかかりやすいということになります。
逆にCCAが不足している(低下している)と、エンジンがかかりにくくなることがあります。特に寒い朝など気温の低い環境では、必要な電流が十分に流せずセルモーターの回転が弱くなり、「キュルキュル…」と長くセルを回してもなかなか始動しないといった症状が出やすくなります。
そして何度もセルを回そうとすると、そのぶんバッテリーの消耗が進んでしまい、ますます始動性が悪化するという悪循環に陥る可能性もあります。
要するに、CCAは「バッテリーにエンジンをかける力がちゃんと残っているか」を知る上で重要なわけです。
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CCAの数値が下がるとどんな不具合が起きる?

バッテリーは経年や使用によって劣化し、CCAの数値(実測値)は徐々に低下していきます。では、CCAが下がってしまった古くなったバッテリーを使い続けると、どんな不具合や症状が現れるでしょうか? 主な例を挙げます。
エンジンのかかりが悪くなる
セルモーターの回りが弱くなり、以前よりも長くスターターを回さないとかからない状態になります。特に寒冷時に顕著です。
ヘッドライトが暗くなる
エンジン始動時にヘッドライトやメーター照明の光が一時的に暗くなり、エンジンがかかった後は明るさが戻る、といった強弱の変化が見られます。これは始動時にバッテリーから大電流が流れて電圧低下するためです。
電装品の動作が弱々しくなる
たとえばクラクションの音が弱くなったり、パワーウィンドウの開閉動作が遅く感じたりすることがあります。バッテリーの出力低下により、電装品へ十分な電力が供給できなくなるためです。
こうした症状はバッテリー寿命が近いサインであり、放置するとある日ついに「バッテリー上がり」(エンジンがまったく始動しない状態)を起こすリスクが高くなります。
なお、これらの症状は発電機(オルタネーター)や配線の不具合など他の原因でも起こり得ますが、バッテリーが数年以上経過していてCCA測定値も低下している場合はバッテリー劣化を疑うべきでしょう。
CCAの観点から見るバッテリー交換時期の目安

バッテリーの交換目安は一般的に2~3年と言われます。しかし、実際の寿命は車の使用状況や環境によって大きく異なります。
短距離走行が多かったり猛暑・厳寒の環境下で使われたりすると劣化が早まることもあり、逆に好条件では4年以上使える場合もあります。そこで重要なのが、バッテリーの状態を数値でチェックして判断することです。その指標として役立つのがCCAというわけですね。
交換時期をCCAの数値から判断する方法として、よく言われる基準に「CCA値が新品時の70%以上残っているかどうか」があります。
※この「70%」という数値はあくまで目安であり、JISやSAEなどの規格で厳密に定められているわけではありませんが、実際の整備現場やカー用品店などでも広く用いられている参考基準です。
新品バッテリーは当然CCAが100%の状態ですが、劣化が進むとこの値が少しずつ低下します。一般に、測定した現在のCCA値が新品時(規定値)の70%以上あれば概ね良好とされ、逆に70%を下回るようならバッテリーの寿命が近いと判断されます。
たとえば新品時の規定CCA値が500Aのバッテリーなら、350A(=500の70%)を切るようだと要注意というイメージです。
もちろん70%は目安ですが、寒冷地にお住まいの場合や冬場に備える場合は早め早めの交換が安心です。実際に以下のような状況に当てはまるときは、たとえ使用開始から2年程度でも交換を検討した方が良いでしょう。
- テスターで測った電圧が12.0V以下と低い(充電状態に関わらずバッテリー自体の容量低下が疑われる)。
- CCAの実測値が規定値より大幅に低下している(前述の70%程度を明らかに下回る)。
- エンジンの始動に違和感がある(セルの勢いが弱かったり、始動に時間がかかるなど明らかな変化がある)。
早めに交換しておけば、「ある日突然エンジンがかからない!」というトラブルを防げます。特に冬場にバッテリー上がりで立ち往生…なんて事態は避けたいですよね。
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CCA値のチェック方法(点検と判断の具体例)

では、自分の車のバッテリーCCAをチェックしたい場合、どのようにすれば良いのでしょうか。以下にCCAチェックの基本手順を示します。
バッテリーの規定CCA値を調べる
まずはお使いのバッテリーの新品時のCCA(基準値)を確認します。バッテリー本体のラベルに記載があることも多いですし、取扱説明書やメーカーのウェブサイトで調べることもできます。
もし情報が見当たらない場合、同型バッテリーのカタログ値やJIS規格の一覧表などから推定することも可能です。
専用バッテリーテスターでCCA実測値を測定
専用のバッテリーテスターで現在のCCA実測値を測定する。自動車用品店や整備工場で使われているCCAテスター(バッテリーチェッカー)を用いて、バッテリーのCCA値を測ります。
最近は市販の小型デジタルテスターでもCCA測定対応のものがあります。測定自体は、バッテリーの+-端子にテスターのクリップをつなぎ、あらかじめ選択したバッテリー規格(CCA値)に対してテストを実行するだけで、数秒~数十秒で結果が表示されます。
※エンジン停止状態で行い、直前の走行直後は避けて少し落ち着かせてから測るとより正確です。
CCA実測値を基準値と比較
測定結果のCCA実測値を基準値と比較し、劣化度を判断する。表示された現在のCCA値が、最初に調べた新品時の何%に相当するか計算します。
【計算式: 現在のCCA値 ÷ 新品時CCA値 × 100(%)】その割合がおおむね70%以上であれば正常範囲内、70%を下回っていれば要交換圏内と考えて良いでしょう。
実際、カー用品店などでもこの基準で交換を勧められるケースが多いです。
以上が基本的なCCAチェックの流れです。
●ワンポイントアドバイス●
専用テスターをお持ちでない場合でも、整備工場やカー用品店(例えばオートバックスなど)でバッテリー無料点検を受ければCCAを含め診断してもらえることがあります。電圧だけでなくCCAも測れる高性能な機器を置いている店舗も増えていますので、点検時に「CCA値はどうですか?」と聞いてみると良いでしょう。
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バッテリー交換時の具体的な注意点(CCAに合った製品選びなど)

いよいよバッテリーを交換するとなったら、適切なバッテリー選びが重要です。交換時の注意点として、特にCCAに見合ったバッテリーを選ぶ必要性について押さえておきましょう。
車に推奨されたCCAランクのバッテリーを選ぶ
自動車メーカーや車種ごとに「適合バッテリー」が決められており、必要な性能(容量やCCA)が規定されています。
必ず現在と同じ規格品、もしくはそれ以上のCCA値を持つバッテリーを選んでください。仮にCCAが不足したバッテリーを誤って搭載すると、エンジン始動がうまくいかなかったり寿命が極端に短くなったりする恐れがあります。
CCA値が高いバッテリーを選ぶのはOK
一般にCCA値は高いほどエンジン始動性が良く信頼性が増すため、交換品は純正より高CCAのものを選んでも問題ありません。
※ただし、アイドリングストップ車やハイブリッド車など一部の車両では、バッテリーの性能が車両制御と密接に関係している場合があるため、必ず車種に適合した製品を選ぶことが大切です。
バッテリーは必要な分の電流しか流さないので、スペック上大きな容量を持っていても車側が壊れる心配はなく、寒冷地ではむしろ高CCA品が安心です。実際、予算と物理的なサイズが許すならばできるだけCCAの高い製品を選ぶことが推奨されています。
ただし無闇に高性能なものは価格も高いので、自分の使用環境(冬場の冷え込み具合など)に見合った範囲で選ぶと良いでしょう。
物理的なサイズ・端子形状も適合するものを
CCAばかりに気を取られて、バッテリーのサイズ(寸法)や端子の形状・配置が合わない物を選ぶと取り付けできません。
日本車の場合は形式(例:「55B24L」など)で適合が決まっていますので、基本的にはそれと同じ形式のものを選び、さらにCCAなど性能面でより良い上位互換品があれば検討する、という形になるでしょう。
新品バッテリーは初期充電済みのものを使用
最近の市販バッテリーは購入時に充電済みですが、長期在庫品などは電圧が落ちている場合もあります。交換直後から100%の性能を発揮させるため、可能なら新品でも補充電してから取り付けると万全です。
以上の点に注意してバッテリーを選べば、CCAの不足によるトラブルを避けることができます。交換作業に不安がある場合は無理をせず、整備工場やカー用品店に依頼すると安心です。
プロに任せれば適合バッテリーの選定はもちろん、メモリーバックアップを使ったECUやナビ設定の保護など細かな配慮もしてもらえます。
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バッテリーCCAの交換目安を知っておきたい人に向けた総括
バッテリーのCCA(コールドクランキングアンペア)は、エンジン始動時のバッテリー瞬発力を示す大切な指標です。CCAが高ければエンジンのかかりも良好ですが、長年使ったバッテリーではCCAが低下してエンジン始動に支障をきたすことがあります。
【CCA実測値が新品時の70%程度】を交換の目安に、定期的なバッテリー点検を行いましょう。CCAチェックには専用テスターが必要ですが、カー用品店などでも診てもらえます。
バッテリー交換時には必ず車に合った規格・性能の製品を選び、特にCCA値が推奨レベルを下回らないよう注意します。早めの交換と適切なバッテリー選びで、寒い日でも安心してエンジンを始動できるようにしておきましょう。
日頃の点検とメンテナンスで愛車のバッテリーを良好な状態に保ち、突然のバッテリートラブルを未然に防ぎたいですね。安全で快適なカーライフのために、ぜひ参考にしてみてください。



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