日野【デュトロ】セルは回るがエンジンかからないので、クランク角センサーを交換した修理をご紹介します。
いざ、出発しようとしてエンジンがかからないと困りますよね。
今回は、セルは回るがエンジンがかからない車両の修理です。
出張修理で対応したのですが、いざ見てみると普通にエンジンがかかる・・・。
修理屋さん【あるある】ですね。
こんな時すべてに当てはまる訳ではないですが、少し時間を置いて再度試してみるとエンジンがかかるかもですね。
もしこれでエンジンがかかれば修理しなくてもいいのではなく、あとで必ず修理屋さんに見てもらってくださいね。
とはいえ、トラックの修理費用ってすごく高いですよね。
自分で修理が出来るなら部品代だけで済みますが、無理は禁物です。
自分で修理が出来ない場合は、車屋さんに依頼して下さいね。
車屋さんにも修理の参考にして頂けたら嬉しいです。
整備士歴27年の私が、皆さんのお役に少しでも立てればと思いこの記事を書きました。
修理対象車両情報・依頼内容・修理費用
修理対象車両情報:日野 デュトロ TKG-XZU620T N04C H28/02 110000km
依頼内容:セルは回るがエンジンがかからない。
修理費用:16000円+税
依頼内容の修理費用は高いですか?それとも安いですか?
なぜ、このような金額になるのかを作業内容や修理方法を交えて解説していきたいと思います。
車両故障診断・原因
今回は、出張依頼になります。
移動して荷物を積んでエンジンかけようとしたら、セルだけ回ってエンジン始動しなかったようです。
現地に到着したので状況確認します。
エンジンがかかるか確認します・・・直ぐにエンジンかかりました・・・??
何度エンジンかけ直しても普通にかかります。
キャビンを上げて、エンジンオイル・冷却水・オイル漏れ・燃料タンク内の水混入など一通り確認しましたが特に問題ありません。
あとは、イモビ付の鍵にも問題ありません。
念の為、スキャンツールで故障コードが出ていないか確認します。
普段使用しているスキャンツール(診断機)
作業する上で必ず必要になるのがスキャンツール(診断機)ですね。これがなければ始まりません。
バッテリーを外して消去(出来るか分かりません)などはしない様にして下さい。
トラブルの原因になりますのでスキャンツールを使用しましょう。
GAMが使用しているのはG-SCN2ですが、次に買い替えるならやはりバンザイの診断機ですね。
↓おすすめのコンピュター診断機↓
↑値段は高いですが自動車修理には必須品です↑
故障コードの確認
スキャンツール(診断機)を使用して故障コードを確認します。
【P0335クランク角センサー系統】の故障コードが出ています。
↓ダイアグコードの詳しい内容はこの記事を読んで下さいね↓
↑【デュトロ】N04Cエンジンダイアグノーシス(故障コード・DTC)一覧【まとめ】↑
故障コードを消去して、何度かエンジンをかけましたが故障コードは出ません。
お客様に状況を説明して、車両の引取らして頂きました。
引取り時は、走行中にエンジンチェックランプの点灯もなく普通に会社に戻れました。
帰社後、再度スキャンツールで見ても故障コードは出ていませんでした。
原因
今回は、クランク角センサーに何らかの不具合が出た為エンジンがかからなかったと思われます。
クランク角センサーが故障すると、エンジンの始動ができません。
他のメーカーなどでも、たまに故障する部品なので念の為【クランク角センサー】を交換します。
これが今回交換する、新品【クランク角センサー】純正部品になります。
↓安心の純正部品!クランク角センサーはこちら↓
↑純正部品番号 89411-E0040↑
【デュトロ】クランク角センサーの場所
それでは、クランク角センサーの場所から見ていきましょう。
これは、部品屋さんからもらった図面になります。
クランク角センサーは、赤丸の部分どちらかに付いています。
この車両は、【XZU620】なので左下に付いているようです。
それでは、実車を見ていきます。
キャビンを上げた状態になります。
この【XZU620】は、左側の矢印赤丸部分のタイミングケースにクランク角センサーが付いています。
参考になりますが、先に右側の赤丸部分のフライホイールハウジングを見ていきます。
他の型式では、この部分にクランク角センサーが付くようですね。
クランク角センサーは、赤丸部分になります。
次は、クランク角センサーを交換していきましょう。
作業内容【クランク角センサー】交換
クランク角センサーを交換していきます。
まず、配線カプラーを外します。
爪が下向きに付いているので解除しにくいです。
GAMは、この工具でカプラーを外しました。
↓いろいろ使える【AP 1/2 ロングノーズホースプライヤー】↓
↑各ホースの取り外し時に使用する便利なプライヤーです↑
カプラーが外れたら、6mmのボルトを外します。
隙間があまりないので、ユニバーサルジョイントを使うといいですね。
↓使用頻度大!【KTC 9.5sq.ユニバーサルジョイント】↓
↑狭い場所、奥まった場所の整備作業に大活躍です↑
無事センサーが外れました。
センサーを外す時にも【AP 1/2 ロングノーズホースプライヤー】があれば、しっかり掴んでくれるのでかんたんに外れます。
新品のクランク角センサーを取り付けます。
Oリングにラバーグリスを塗るとスムーズに取付け出来ます。
↓組付け時にラバーグリスを使うといいですね↓
↑ラバー兼用グリスなのでいろんな所で使用できます↑
あとは、元通りに復元します。
作業後、約10㎞ほど試運転してきました。
スキャンツールで故障コードが出ていないか最終確認します。
故障コードは出ていません。
お客様には状況説明をして、この状態で様子を見て頂く事になりました。
これですべての作業完了になります。お疲れさまでした。
この記事を参考に作業する上での注意点
この記事は、整備書にない手順・方法や私自身のオリジナル修理・整備方法なども書いておりますので作業される場合はすべて自己責任なりますので注意してください。
参考修理費用・部品価格
部品価格:クランク角センサー 4900円
部品価格:合計 4900円
作業工賃:故障診断・リセット作業一式 8000円
クランク角センサー交換 4000円
作業工賃:合計 12000円
参考価格:部品価格+作業工賃=合計 16900円+税です。
※出張料金は入っていません。
今回紹介した工具・用品のまとめ
↓安心の純正部品!クランク角センサーはこちら↓
↑純正部品番号 89411-E0040↑
↓おすすめのコンピュター診断機↓
↑値段は高いですが自動車修理には必須品です↑
↓組付け時にラバーグリスを使うといいですね↓
↑ラバー兼用グリスなのでいろんな所で使用できます↑
↓いろいろ使える【AP 1/2 ロングノーズホースプライヤー】↓
↑各ホースの取り外し時に使用する便利なプライヤーです↑
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GAMの記事はいかがでしたか?
皆さんのお役に少しでもたてましたか??
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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