三菱ふそう【4P10】キャンターのエンジンオイルとフィルターを交換した作業をご紹介します。
特にキャンター4P10エンジンオイル交換には、トルクレンチの使用を推奨します。
アルミオイルパンの破損が特に多いので、締め付けトルクを守ってください。
ねじ山が破損するとオイルパンを交換しないといけなくなりますからね。
今回はエンジンオイル交換時に必要な締付けトルクや、実際に使用した工具も紹介してますので要チェックです。
とはいえ、トラックの修理費用ってすごく高いですよね。
自分で修理が出来るなら部品代だけで済みますが、無理は禁物です。
自分で修理が出来ない場合は、車屋さんに依頼して下さいね。
車屋さんにも修理の参考にして頂けたら嬉しいです。
整備士歴27年の私が、皆さんのお役に少しでも立てればと思いこの記事を書きました。
記事モデル車両データ
この記事のモデルになっている車両データです。
車名:三菱ふそう
型式:SKG-FBA30
原動機の型式:4P10
初年度検査年月:平成24年3月
エンジンオイルの交換目安は?
メーカーのエンジンオイル交換時期は、20000kmまたは1年ごととなっています。
シビアコンディション時は10000kmごとになります。。
エンジンオイルフィルターの交換時期は40000kmまたは1年ごとになります。
GAMのおすすめエンジンオイル交換距離
5000kmから10000km位を目安にエンジンオイルを交換します。
GAMの所はエンジンの稼働時間が多いミキサー車やパッカー車などのトラックが多い為、上記の距離をおすすめしています。
オイルフィルターは、一度交換したら次回はオイルのみ交換して、次にオイルとフィルターを交換します。オイル交換を2回に一度交換しています。
交換作業前のジャッキアップ
一応ジャッキアップなしでも可能ですが、やりにくいのでジャッキアップをおすすめします。
↓エアージャッキといえば【長崎ジャッキ】↓
↑軸重5tまで対応しているので安心ですね↑
ジャッキアップだけでの作業は事故の原因になるので、リジットラックの使用をおすすめします。
↓リジットラック2台セット耐荷重5t↓
↑車両の下に入る作業には必須工具ですね↑
トラック対応のラダーレールがあればオイル交換時に大活躍まちがいなしですね。
↓これがあればジャッキや馬も不要で安心作業↓
↑耐荷重10tのタイヤスロープ↑
4P10エンジンオイル交換
エンジンが冷えている時は暖機運転でエンジンオイルを約40℃位まで上昇させます。暖機運転を行わないと、オイルフィルター側のエンジンオイルが排出しないので注意しましょう。※エンジンオイルを0℃付近から40℃位まで上昇させるのにアイドリング状態で約20分位かかります。
オイルフィラーキャップまたはオイルレベルゲージを少し抜きます。※これを忘れると、オイル排出時に脈打ちをして抜いたオイルが飛び散ります。
準備が出来たので、オイルパンドレーンプラグを外します。
ドレンボルトは六角の12mmですのでヘックスビットソケットなどで緩めます。
↓キャンター4P10ドレーンプラグの工具はこちら↓
↑差込角3/8DR(9.5mm)のヘックスビットソケット↑
排出したエンジンオイルを入れ物で受けます。
↓オイル交換の必需品!余裕をもって15Lタイプがおすすめ↓
↑排出口がじょうご形状で廃油を捨てる時もスムーズ↑
オイル交換時必要な締付けトルク
オイルパンドレーンプラグ締付けトルク…30±10N.m【3.0±1.0kgf.m】
オイルフィルターケース締付けトルク…25~30N.m【2.5~3.0kgf.m】
フィルターケース上部エアプラグ締付けトルク…1.5±0.6N.m【0.15±0.06kgf.m】
↓締め付けはカンに頼らずトルクレンチの使用をおすすめします↓
↑10-60N.mタイプが必要ですね↑
↓【三菱ふそう】キャンターエンジン4P10 系【MK666977】↓
↑材質:ゴム・外径:28mm・内径:23mm・厚み:2.5mm↑
ドレンパッキンの再使用は、ドレンボルトやオイルパンの破損・オイル漏れなどの原因になります。
エンジンオイルフィルター交換
エンジンオイルフィルターは、エンジンオイルに混入した汚れやゴミなどを取り除く役割をしています。エンジンの性能や寿命に大きな影響を与えますので定期的に交換をおすすめします。
オイルフィルターの場所
エンジン左側、赤丸の所に付いています。
このケースの中に、エンジンオイルフィルターがあります。
オイルフィルター交換作業
オイルフィルターケース上部についている【エアプラグ】を取り外します。
フィルターケースを左に回して【約2.5回転】緩めます。※ここでは緩めるだけです。先に外すとオイルがこぼれます。
32mmソケットを使用します。
※フィルターケース内のオイルが落ちるまで5分以上待ちます。
↓フィルターケースに使うソケットはこちら↓
↑ソケットは12角より6角がおすすめ↑
↓差込角3/8DR(9.5mm)で使用する為のアダプター↓
↑サイズ変換アダプター 3/8DR→1/2DR↑
オイルが落ちてから、フィルターケースを取り外します。
オイルフィルターケースが外れました。
オイルフィルターをフィルターケースから取り外します。
オイルフィルターのツメが固くて外しにくい時には、【六角レンチ4mm】を使用します。
このように六角レンチを軽くたたくと、驚くほど簡単にオイルフィルターが外れますよ。
↓実用性にこだわったリーズナブル仕様↓
↑安心の【KTC】六角レンチセット↑
↓ちょっと叩くのに便利なショートハンマー↓
↑ハブシールなどを打ち込むのにも大活躍↑
オイルフィルターはこの様になっています。
Oリングの取り外し・取り付けにはこのドライバーが便利ですよ。
↓GAMは常に2本持っています↓
↑万能タイプの2.5×100が一番使いやすいですね↑
新品エンジンオイルフィルター
これが今回使用する、ユニオン産業さんのオイルフィルターです。
↓GAMが交換したオイルフィルターはこちら↓
↑日本自動車部品協会も優良部品として推奨しています↑
↓メーカー純正品ならではの安心性能↓
↑4P10三菱ふそう純正品番QC000001↑
フィルターケースを洗浄してからオイルフィルター・Oリング・エアプラグを組付けします。
フィルターケース上部エアプラグ締付けトルク…1.5±0.6N.m【0.15±0.06kgf.m】※締めすぎには注意しましょう。
↓フィルター組付け時にラバーグリスを使うといいですね↓
↑ラバー兼用グリスなのでいろんな所で使用できます↑
オイルフィルターケースの締付けトルクは、ケース上部に記載があります。
トルクレンチでフィルターケースを締付けします。
オイルフィルターケース締付けトルク…25~30N.m【2.5~3.0kgf.m】
↓締め付けはカンに頼らずトルクレンチの使用をおすすめします↓
↑10-60N.mタイプが必要ですね↑
オイルフィルターケースの取付けできました。
オイルパンドレーンプラグをトルクレンチで締付けします。
オイルパンドレーンプラグ締付けトルク…30±10N.m【3.0±1.0kgf.m】
必ずトルクレンチを使用して下さいね。※アルミオイルパンのねじ山破損が特に多いです。
↓【三菱ふそう】キャンターエンジン4P10 系【MK666977】↓
↑材質:ゴム・外径:28mm・内径:23mm・厚み:2.5mm↑
アルミオイルパン破損回避の救世主
GAMの所では、4P10キャンターのドレーンプラグを【ワンタッチコック】に交換を推奨しています。
↓おすすめ!面倒なオイル交換がらくらくワンタッチ↓
↑キャンターオイルパンのねじ山破損防止に最適↑
4P10キャンターに取り付けるとこの様になります。
取り付け後は、取り外す必要がなくなるので念入りにオイル漏れチェックをします。
取付け部をパーツクリーナーなどで完全に脱脂後に吹き付けると、オイル漏れがよく分かります。
↓オイル・燃料漏れなどの点検おすすめ↓
↑これがいい仕事をしてくれますよ↑
4P10キャンターエンジンオイル量
推奨オイル銘柄…ふそうエンジンオイルDH-2・ふそうハイグレードエンジンオイル
型式によってエンジンオイル量が違うので注意してください。
F*A**(除くFEA8)・FEB20
オイル交換時…5.5L
オイル・フィルター同時交換時…6.0L
上記以外の車両
オイル交換時…7.2L
オイル・フィルター同時交換時…7.7L
※オイル量は目安ですので必ず、オイルレベルゲージを使用して確認してください。
抜けたエンジンオイル量を確認後、最初に入れるオイル量を決めます。
↓GAMが調べた最安値のふそう純正オイル↓
↑安心の三菱ふそう純正エンジンオイルDH-2 20L↑
オイルフィラーキャップを開けてエンジンオイルを給油後、オイルレベルゲージを抜いてオイル量の確認をします。
エンジンオイルを給油します。
↓GAMが使用しているオイルジョッキ↓
↑作りがしっかりしているので安心ですね↑
実際に入れたオイル量は?
取説記載オイル量(参考値)…6.0L(フィルター容量0.5Lを含む)※型式FBA30
エンジンオイルのみ交換 5.5L
エンジンオイル+オイルフィルター 6.0L
あくまでも今回の状態です。
実際の量は、オイルゲージで確認しながら入れて下さいね。
エンジン停止直後のオイルゲージで、真ん中より少し上ぐらいですね。
正しいエンジンオイル量点検方法
エンジンオイルを補充した時は、5分以上おいてからオイル量の確認をします。
エンジン始動前にオイルレベルゲージを抜きHIGHとLOWの補給時油量にあるかを確認します。
エンジンを始動して水温計が8目盛(インジケーター中央)程度になるまで暖気運転します。
エンジンを停止して15分以上おいてからオイルの量を確認します。
この時に補給時油量の範囲にあれば問題ありません。
〇印のFULLを越えている場合はエンジンオイル交換になります。
GAM流エンジンオイル量点検方法
正しい方法ではないのですが、GAMはエンジン始動後10秒位で停止してオイルレベルゲージのHIGHとLOWの真ん中ぐらいを目安にオイル量を調整しています。これで、正しい方法で見た時にはオイルレベルゲージ8分目くらいの量になります。
↑エンジン停止後15分たってからのオイルゲージです↑
エンジン停止直後から約0.3Lぐらい増えています。
エンジンを始動してオイル漏れがないのを確認できたら、交換作業は完了です。
エンジンオイル交換後のリセット方法
最後に忘れてはいけないエンジンオイルのリセットですね。
これですべての作業完了になります。お疲れさまでした。
この記事を参考に作業する上での注意点
この記事は、整備書にない手順・方法や私自身のオリジナル修理・整備方法なども書いておりますので作業される場合はすべて自己責任なりますので注意してください。
今回紹介した工具・用品のまとめ
↓おすすめ!面倒なオイル交換がらくらくワンタッチ↓
↑キャンターオイルパンのねじ山破損防止に最適↑
↓GAMが調べた最安値のふそう純正オイル↓
↑安心の三菱ふそう純正エンジンオイルDH-2 20L↑
↓GAMが交換したオイルフィルターはこちら↓
↑日本自動車部品協会も優良部品として推奨しています↑
↓メーカー純正品ならではの安心性能↓
↑4P10三菱ふそう純正品番QC000001↑
↓【三菱ふそう】キャンターエンジン4P10 系【MK666977】↓
↑材質:ゴム・外径:28mm・内径:23mm・厚み:2.5mm↑
↓エアージャッキといえば【長崎ジャッキ】↓
↑軸重5tまで対応しているので安心ですね↑
ジャッキアップだけでの作業は事故の原因になるので、リジットラックの使用をおすすめします。
↓リジットラック2台セット耐荷重5t↓
↑車両の下に入る作業には必須工具ですね↑
トラック対応のラダーレールがあればオイル交換時に大活躍まちがいなしですね。
↓これがあればジャッキや馬も不要で安心作業↓
↑耐荷重10tのタイヤスロープ↑
↓オイル交換の必需品!余裕をもって15Lタイプがおすすめ↓
↑排出口がじょうご形状で廃油を捨てる時もスムーズ↑
↓オイル・燃料漏れなどの点検おすすめ↓
↑これがいい仕事をしてくれますよ↑
↓GAMが使用しているオイルジョッキ↓
↑作りがしっかりしているので安心ですね↑
今回、使用した工具をかんたんにご紹介します。
↓締め付けはカンに頼らずトルクレンチの使用をおすすめします↓
↑10-60N.mタイプが必要ですね↑
↓GAMが普段一番使うスイベルロングラチェット↓
↑9.5sqで私が大好きなアストロさんのおすすめ工具です↑
↓キャンター4P10ドレーンプラグの工具はこちら↓
↑差込角3/8DR(9.5mm)のヘックスビットソケット↑
↓フィルターケースに使うソケットはこちら↓
↑ソケットは12角より6角がおすすめ↑
↓差込角3/8DR(9.5mm)で使用する為のアダプター↓
↑サイズ変換アダプター 3/8DR→1/2DR↑
↓実用性にこだわったリーズナブル仕様↓
↑安心の【KTC】六角レンチセット↑
↓ちょっと叩くのに便利なショートハンマー↓
↑ハブシールなどを打ち込むのにも大活躍↑
↓GAMは常に2本持っています↓
↑万能タイプの2.5×100が一番使いやすいですね↑
↓フィルター組付け時にラバーグリスを使うといいですね↓
↑ラバー兼用グリスなのでいろんな所で使用できます↑
GAMの記事はいかがでしたか?
皆さんのお役に少しでもたてましたか??
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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