走行中にエンジンチエックランプが点灯して困っていませんか?
どんな原因でランプが点灯しているかが分かれば、車屋さんにも故障内容を伝える事ができるので作業時間が短縮できますよね。
この記事では、診断機を使わずに日野【レンジャー】の故障コードを確認する手順を、初めての方でもわかりやすく解説します。
また、スイッチ操作やシステム自己診断の方法に加え、スキャンツールを使ったさらなる診断などについても詳しく触れています。
これらの情報を知ることで、故障の特定がスムーズになり、必要な対応を適切に進めることができるようになるでしょう。
この記事を参考にすることで、日野レンジャーのシステム自己診断の仕組みや故障コードの確認方法がわかるようになり、日常のメンテナンスやトラブル対応にも役立てられるはずです。
ぜひ最後まで読んでくださいね。
●記事のポイント●
①メーターとスイッチ操作による故障コードの確認手順
②現在故障コードと過去故障コードの違いと見方
③スキャンツールを使ったより詳細な診断方法
④故障コード消去の手順と注意点
日野【レンジャー】故障コードの出し方は?

この記事のモデルになっている車両データです。
車名:日野 レンジャー
型式:TKG-FC9JCA
原動機の型式:J05E
初年度検査年月:平成28年12月
●マルチインフォメーション
●切り替えスイッチ
●システム自己診断
●レンジャーの故障コードを出す手順
●現在故障の見方
●過去故障の見方
マルチインフォメーション

赤丸の部分がマルチインフォメーションになります。
車両の電子制御装置に異常がある場合、その内容がマルチインフォメーションに表示されます。
通常表示
●トリップメーター・電圧計・時計や運行管理の情報などを表示します。
警告・作動表示
●各部の異常や装置が作動したことなどを通常表示より優先して表示します。

取扱説明書にも詳しく記載があります。
切り替えスイッチ

赤丸のスイッチが、故障コードを見るために必要な【マルチインフォメーション切り替えスイッチ】になります。

スイッチはこの様に操作することができます。
上向きにスイッチが付いているので、ホコリやゴミなどが詰まりやすいです。
もし、押しても戻らないときや動きが悪いようなら取り外して、エアーブローや交換を検討してください。
参考:スイッチASSYジェネレータ 純正部品番号 S8428-03460 定価3150円
スイッチの取外し方法

裏側に手が入るので、直接スイッチを押し上げてからカプラーを外します。
少しやりづらいですが、この方法ならキズが付きにくいのでおすすめです。

配線の長さが短いので、裏に落ちない様にマイナスドライバーで仮固定するのもいいです。
↓GAMは常に2本持っています↓
↑万能タイプの2.5×100が一番使いやすいですね
システム自己診断
故障コードを出すために必要な操作です。

取扱説明書にはシステム自己診断の方法しか記載がなく、具体的な故障コードの出し方は見つける事ができませんでした。

故障コードを出す準備のため、システム自己診断をします。
システム自己診断の手順
①「MODE」スイッチを数回押し、「システム自己診断」を表示する。
②「SELECT」スイッチを短押しする。
システムに問題なければ「正常」、異常がある場合は「運行後エンジン点検」などが表示されます。
※元の画面に戻すには、「MODE」スイッチを数回押せば戻ります。

現在、故障が発生している場合には「運行後エンジン点検」や「エンジン系統異常」、「DPR異常」、「ターボ系異常」などが表示されます。

次の操作をすることで、メーター内に記憶している現在故障コードや過去故障コードの表示を行うことができます。
レンジャーの故障コードを出す手順

故障コードを出す手順
①「MODE」スイッチを数回押し、「システム自己診断」を表示する。
②「SELECT」スイッチを短押しする。
システムに問題なければ「正常」、異常がある場合は「運行後エンジン点検」などが表示されます。
↑ここまではシステム自己診断の手順です↑
③「正常」や「運行後エンジン点検」などが表示中に、「SELECT」スイッチを3秒以上長押しする。
※故障コードが複数ある場合は、「SELECT」スイッチを短押しすると切り替わります。
故障コードは、次のように表示されます。
現在故障の見方
現在故障は、オレンジ表示になります。
上段は、メーター表示名称です。下段は、故障コードになります。

この場合は、エンジン系統の故障で、発生している故障コードはP2120となります。
P2120は、両アクセルセンサー故障です。
他の故障コードや詳しい内容は、下記の記事を参照してください。
過去故障の見方
過去故障は、グリーン表示になります。
上段は、月・日・時です。下段は、故障コードと装置コードになります。

車両の電子制御装置が正常へ復帰した時、またはスタータースイッチを「OFF」にした時、発生していた故障コードを過去故障として、その故障コードおよび過去故障となった月・日・時間が記憶されます。(最大5個まで記憶)
この場合は、エンジン系統(00)の故障コードP2120が、10月18日15時に記録したとなります。
装置コードは下記の表で確認して下さい。
装置名称 | メーター表示名称 | 過去故障表示時の装置コード |
---|---|---|
コモンレール | エンジン系統 | 00 |
ABS/ASR | ABS | 0B |
エアサス | エアサス | 2F |
車間クルーズ | セーフティアイ | 2A |
ES スタート | ES スタート | 0B |
プロシフト 6 | プロシフト | 03 |
車両制御 ECU | 車両 ECU | 27 |
↓故障コードの情報はこちら↓
日野【レンジャー】故障コードの消し方は?

実はスイッチ操作だけで、メーター内に記憶している過去故障は消すことができます。
ただし、この方法では車両のコンピューター(ECU)に記憶している故障コードは消せません。
ECUに記憶している故障コードを消すには、スキャンツール(故障診断機)が必要になります。
※スキャンツール(DST-1など)で、過去故障を消去した場合でも、メーター内に記憶している過去故障情報は消去されないため、修理後に完全に消去するにはECUとメーターの両方を消す必要があります。
●レンジャー【OBDコネクター位置】J05E/J07E/J08E
●普段使用しているスキャンツール(診断機)
●【必読】メーター内の故障コードを消す方法
●この記事を参考に作業する上での注意点
レンジャー【OBDコネクター位置】J05E/J07E/J08E
レンジャーのOBDコネクター位置は、このようになっています。

クラッチペダル上部にあります。

こちらのOBDコネクタに、スキャンツール(診断機)のカプラーをつなぎます。
普段使用しているスキャンツール(診断機)
作業する上で必ず必要になるのがスキャンツール(診断機)ですね。これがなければ始まりません。
バッテリーを外して消去(出来るか分かりません)などはしない様にして下さい。
トラブルの原因になりますのでスキャンツールを使用しましょう。
GAMが使用しているのはG-SCN2でしたが、【G-SCN Z】を導入しました。

やはり、コード付の方が準備も早く充電の必要がないので一番のオススメです!!
↓イチオシ!今使用しているコンピュター診断機↓
↑値段は高いですが自動車修理には必須品です↑
車種により相性が良くない事もあるので、メーカー違いで【バンザイ MST-nano】も使用しています。

↓無線接続できるのでコードが気にならない↓
↑Windows OS搭載スキャンツール!OBD検査にも対応↑
両方使用した個人的な感想は、故障診断がメインなら断然コード付【G-SCN Z】がオススメです。
【バンザイ MST-nano】も無線で便利なのですが、準備に少し手間がかかるのとデータ表示にタイムラグがある為、GAMの所では故障診断にも使いますが主にOBD検査時に使用する予定です。
【必読】メーター内の故障コードを消す方法
メーター内で記憶している過去故障情報を一括して消去することが出来ます。※現在発生している故障コードを消すことはできません。

※スキャンツール(DST-1など)で、過去故障を消去した場合でも、メーター内に記憶している過去故障情報は消去されないため、修理後は注意してください。
メーター内の故障コードを消す手順
①「MODE」スイッチを押し、「システム自己診断」を表示する。
②「SELECT」スイッチを短押し、「正常」を表示する。
③「MODE」スイッチ+「SET/RESET」スイッチを同時に3秒以上長押しする。
これで消去することができます。
メーター内の故障コードが消えたのか確認方法
①「MODE」スイッチを数回押し、「システム自己診断」を表示する。
②「SELECT」スイッチを短押し、「正常」を表示する。
③「SELECT」スイッチを3秒以上長押しで、過去故障が表示されず「正常」のままなら消去できています。
※元の画面に戻すには、「MODE」スイッチを数回押せば戻ります。
この記事を参考に作業する上での注意点
この記事は、整備書にない手順・方法や私自身のオリジナル修理・整備方法なども書いておりますので作業される場合はすべて自己責任なりますので注意してください。
日野レンジャーの故障コードの出し方のまとめ
記事のポイントをまとめます。
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↑値段は高いですが自動車修理には必須品です↑
↓無線接続できるのでコードが気にならない↓
↑Windows OS搭載スキャンツール!OBD検査にも対応↑
↓GAMは常に2本持っています↓
↑万能タイプの2.5×100が一番使いやすいですね
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