【キャンター 】エアコンの風を出すと「ボーーッ」と音がするのでエバポレーターの掃除をした修理をご紹介します。
風量が4になると「ボーーッ」と特に大きな音がします。
しかし暑い時に、エアコンの風が弱くて異音がするのは大変です。
ただでさえ暑いのに、風量を上げると音が大きくなり不快ですよね。
もちろん冬ならヒーターの風でも同じ事です。
暑くても、寒くてもどちらにしても異音がするのは困りますよね。
1日でも早く修理して、熱中症などにならないよう注意しましょう。
とはいえ、トラックの修理費用ってすごく高いですよね。
自分で修理が出来るなら部品代だけで済みますが、無理は禁物です。
自分で修理が出来ない場合は、車屋さんに依頼して下さいね。
車屋さんにも修理の参考にして頂けたら嬉しいです。
整備士歴27年の私が、皆さんのお役に少しでも立てればと思いこの記事を書きました。
修理対象車両情報・依頼内容・修理費用
修理対象車両情報:三菱ふそう キャンター TKG-FBA30 4P10 H24/09 122000km
依頼内容:エアコンの風を出すと「ボーーッ」と音がする。風量が変わると音も大きくなる。
修理費用:63690円+税
【動画】で見る【キャンター】エアコン異音でエバポレーター掃除
まずは、動画から見て頂くと理解しやすいかと思います。
↓YouTubeの動画はこちら↓
動画はいかがでしたか?
それでは、画像でご説明していきますね。
車両故障診断・原因
エアコンの風量を切り替えていくと「ボーーッ」と音が大きくなっていきます。
かなり不快な音ですね。
エアコンフィルターのつまりを点検します。
エアコンフィルターはつまりもなくキレイでした。
キャンターのエアコン修理では、この音は聞いたことがありません。
手探りになるので、考えられる所から作業していきます。
仮原因
日野レンジャーで同じような症状の原因が、エバポレーターの詰まりでした。レンジャーの作業事例は、過去に10例ほどあります。
実際のところ、このキャンターは風量が通常より少ないのでエバポレーターは詰まっています。
キャンターでこの症状は初めてなので、順番に作業していかないと分からない為【エバポレーターの詰まり】と仮定して作業します。
作業内容
それではエバポレーター取外しに向けて、各部品を取り外していきます。
室内下側のカバー類を取外します。
下半分のカバー類を取外しました。
それでは、エバポレーターの場所をご説明いたします。
エバポレーターの場所【キャンター4P10】
4P10キャンターのエバポレーターは赤丸の部分にあります。
エバポレーターのカバーだけが直ぐに開けばかんたんなのですが…。
一度だけこのカバーだけ外してエバポレーターを取外した事ありますが、ネジ類が外しにくくて時間もかかりすごく大変でした。
特にエバポレーターのカバーを外す時は、破壊する勢いで分解しました。
ですので、この方法はあまりおすすめしません。
外す部品は多いですが、ヒーターユニットを取外しての作業が一番いいかと思います。
ついでなので、ブロアーモーターの場所もご説明いたします。
ブロアーモーターの場所【キャンター4P10】
参考になりますが、今回は取外す必要がないため場所だけ説明します。
GAMは、過去に一度も交換した記憶がありません。たまたまだと思いますが…。
場所は、ドリンクホルダーの下付近にヒーターユニットがあります。
赤丸の所で、ユニットの右側に【ブロアーモーター】が付いています。
現行型のデュトロと同じような取付け方ですね。
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赤丸の部分が【ヒーターレジスター】で、矢印の部分が【ブロアーモーター】になります。
ブロアーモーターを交換する時には、【ヒーターレジスター】もセットで交換するのがおすすめです。
ヒーターレジスターとは?
ブロアーモーターへの電力供給をコントロールしている部品で、エアコンの風量を制御しています。
例えばこれが故障すると、風量の切り替えで3・4では作動するが1・2では作動しないという事が起こります。要するに特定の風量だけ、ブロアーモーターが作動しないという事です。
よくトラブルを起こす部品なので、ブロアーモーター交換時には【ヒーターレジスター】もセット交換をおすすめします。
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ヒーターホース取外し
ヒーターユニットを取外すので、ヒーターホース・クーラーの高圧・低圧配管を外します。
クーラーガスは事前に抜いておいてください。
ヒーターホースとクーラーの配管が外れました。
室内部品の分解
次は、室内の部品を取外していきます。
左のウォッシャータンクを取外します。
ヒューズとリレーボックスのブラケットを手前に逃がします。
エアコンフィルターケースが外れました。
取外したエアコンフィルターケースになります。
ダッシュボードは無理に取り外さなくてもいいのですが、ネジ類は取り外してフリーにしておいて下さい。シフトレバーのブラケット類もフリーにしておきます。
シフトレバーブラケット下側のネジも取り外しておきます。
これで、ヒーターユニットが取外し出来ました。
取り外したヒーターユニットになります。
ここまで取外したカバー類とネジ類になります。
取外した部品点数は、他のトラックに比べて多めになります。
ヒーターユニット分解
エバポレーターを取外すために分解していきます。
原因
取外したエバポレーターになります。
音の原因は、エバポレーターの詰まりですね。
かなり汚れている上に、風が通る部分が1/4程度しかありません。
ユニット側をみるとカナブンさんが2匹入り込んでいたみたいです。どこから入ったのでしょうか…。
もしかすると、カナブンさんも少なからず影響あるかもですね…。
次は、エバポレーターの掃除をします。
エバポレーター掃除
いつも通りにエバポレーターを掃除していきます。
↓エバポレーターやコンデンサーを清掃するのに役立つのがパルスガン↓
↑一度使うと、もう使わずにはいられなくなりますよ↑
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この通りエバポレーターが綺麗になりました。
後は、元通りに組付けしていきます。
過去にやってしまった事で、カバー類を組付け時に注意して頂きたいことをご説明します。
DPFスイッチカプラー取付け注意
DPFスイッチのカプラーを外した時は注意してください。
以前にあった事ですが、DPFのランプが点滅した状態でDPFスイッチを押してもDPF再生ができないという事がありました。
水温計も真ん中まで上がっていて、アイドルボリュームも左にいっぱいになっています。
スキャンツールでは強制再生はできました。
スイッチが不良ではないかと疑い、スイッチ交換をしました。
それでも、改善はありませんでした。
結果的には、以前カバーを外した時にとなりのカプラーと差し間違えていたという事がありました。
2つカプラーがありますが、どちらでも取付けできます。
取外し時には必ず印などをつけておく、もしくはアルファベットを記録して差し間違えないようにして下さいね。
クーラー配管のOリング交換
クーラー配管のOリングは、再使用禁止ですので必ず交換しましょう。
今回使用したクーラーのOリングは、高圧が【NZ-1】低圧が【NZ-3】の2個になります。
↓GAMが愛用しているOリングセット↓
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クーラーガス量【キャンター4P10】
冷媒充填量500g
↓年式別キャンタークーラーガス量はこちらから確認できます↓
後は、真空引きをしてクーラーガスを入れます。
↓クーラーガスの入れ方はこちらを参考にしてください↓
冷却水の量も忘れず見てください。
これですべての作業完了になります。お疲れさまでした。
Twitterと【動画】で見る【キャンター】エアコン異音でエバポレーター掃除
最後におさらいとして、もう一度見て頂くとさらに理解出来ると思います。
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🚚三菱ふそう【4P10】キャンター 🚛
— GAM🛠整備士×ブログ× YouTube (@gam_brain_com) September 24, 2023
エアコンの風が
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エバポレーターを掃除しました👍
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この記事を参考に作業する上での注意点
この記事は、整備書にない手順・方法や私自身のオリジナル修理・整備方法なども書いておりますので作業される場合はすべて自己責任なりますので注意してください。
参考修理費用・部品価格
部品価格:Оリング 160円×1個
Оリング 230円×1個
クーラーガス 1500円×3本
クーラーオイル(蛍光剤入)1800円
添加剤 4000円
部品価格:合計 10690円
作業工賃:故障診断・各カバー脱着
エバポレーター脱着・各配管清掃一式 45000円
真空引き・ガスチャージ 8000円
作業工賃:合計 53000円
参考価格:部品価格+作業工賃=合計 63690円+税です。
今回紹介した工具・用品のまとめ
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